オバマ大統領は21日、移民が多い西部ネバダ州のラスベガスで演説し、野党・共和党の反対で実現していない移民制度改革について、議会の承認を必要としない大統領権限を使って前進させる方針を説明しました。
そのうえで、「私の行動は正当で、これまで共和党の大統領たちも行ってきたことだ」と述べ、反発を強める共和党に反論しました。
これに対して、先の中間選挙で勝利した共和党のベイナー下院議長は記者会見し、「一方的な行動を繰り返せば、信頼関係を構築できなくなると警告してきたのに、もう協力する道を見いだすのは不可能になった」と述べ、大統領との対決姿勢を鮮明にしました。
そして、先にオバマ政権が議会の承認なしに医療保険制度改革の法律の一部修正を行ったことについて、職権の乱用で憲法違反だと主張し、2人の閣僚を相手取って裁判所に訴えを起こしたと発表しました。
共和党は、大統領権限を使って政策の実行を図るオバマ大統領に対抗するため、さらなる措置も検討するとしており、双方の対立が激しくなっています。