ウクライナ東部では去年９月に政府軍と親ロシア派が停戦することで合意したにもかかわらず、ことしに入って戦闘が再び激しくなっていて、親ロシア派は交通の要衝で政府軍がいる町、デバリツェボを包囲しようと攻勢を強めています。
政府軍の報道官によりますと、２７日から２８日にかけて、東部では軍の兵士３人が死亡したほか、親ロシア派によりますと、市民１６人が戦闘に巻き込まれて死亡しました。
こうしたなか、ウクライナのポロシェンコ大統領は２８日、ロシアのプーチン大統領に親書を送り、停戦合意の徹底と、ウクライナ東部でロシア国営テレビの２人のジャーナリストを殺害したとしてロシアで勾留されている女性兵士の解放を呼びかけたことを明らかにしました。
さらに「ロシアへの制裁は効果的だ」としたうえで、「停戦合意を順守させる環境を作らなければならない」と述べ、国際社会に対し、制裁を一段と強化するよう求めました。
これに先立ち、プーチン大統領もポロシェンコ大統領に親書を送って停戦合意の徹底を求めており、戦闘激化の責任を巡って双方が非難を繰り返しています。
