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焦点:マクドナルドにFC離反の懸念、業績改善の新たな課題に | Reuters

同社が全国に持つ3093店舗(昨年12月末現在)のうち、FCは2084店舗で67%を占める。前社長の原田泳幸氏が経営効率化の重点施策として全国各地で直営店のFC化を進めた。70%の水準達成をめざし、08年には約500店舗が直営店からFCになった。それだけに、収益の歯車が逆回転しつつある現在、FCにも相応の負担がかかる。昨年1年間で同社の店舗は111カ所が閉店、FCの撤退は69店舗に及んだ。

マクドナルドでアルバイト・社員を通じて23年間勤務、神奈川県の最大店舗での店長などを経験した青木尚士氏(会社経営)は「近年の業績低迷はFC化が一番の原因」と話す。本社社員がFCへの転籍を促され、それへの不満から離職者が増えるなど、結果的に社員の士気を低下させる事態につながったという。

同社の立て直し策として、大株主である米マクドナルドからの支援に期待する向きもある。しかし、日本マクドナルドは浮動株が少なく、一連の問題が適正に株価に反映されているとは言い難い。足元では、鶏肉問題が発生する前の昨年6月に付けた高値2965円から15%程度下げた2500円が意識されている。2013年終値2687円比でみれば、その後の業績悪化にもかかわらず、株価はわずかに水準を下げたに過ぎない。


野村証券の繁村氏は「バリュエーションが高すぎる。米本社が株式を買い増すことは考えにくい」と話す。業績悪化中の企業に対して割高過ぎる投資を行えば、株主代表訴訟の対象にもなりかねない。


マクドナルド自体も、14年は世界の既存店売上高が12年ぶりにマイナスに陥るなど、苦境に立たされている。先進国を中心に健康志向が強まっており、マクドナルドを取り巻く環境は厳しい。ドン・トンプソン最高経営責任者は「15年前半も厳しい状況は続く」と述べている。これを受けて、ドン・トンプソン最高経営責任者(CEO)が2月末に退任、チーフブランドオフィサーのスティーブ・イースターブルック氏が新CEOに就任することを発表した。

日本マクドナルドではいま、想定外の売上げ減が現場の人員減へ、そしてサービス低下につながるという「悪循環」が生じており、カサノバ社長が今月5日に掲げた「お客様と心でつながるモダンバーガーレストラン」というビジョンが空虚に響く。異物混入問題では安心・安全に疑問符が付き、同社長が就任時に強調した「ファミリー層獲得」には、強い逆風となっている。