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原発格納容器内にロボット きょうから初調査 NHKニュース

福島第一原発の事故では3つの原子炉で核燃料が溶け落ちましたが、猛烈な放射線量に阻まれ、核燃料がどこにあるかや、原子炉や格納容器の内部がどのように損傷しているかはいまだに分かっていません。
これに対して今回の調査では、長さ60センチの「ヘビ型」をしたロボットを1号機の格納容器の中に入れ、遠隔操作で障害物をよけながら壁沿いの通路を進ませて、放射線量や温度を測定するほか、搭載したカメラで内部の様子を撮影して損傷の状況を調べる計画です。
ロボットを使って格納容器の中を直接調べるのは今回が初めてで、ロボットは10日に続いて13日にも投入される計画です。
1号機では、コンピューターによるシミュレーションや素粒子を使って原子炉建屋を透視する調査で、ほぼすべての核燃料が溶け落ち、建屋の地下にあたる格納容器の底に達しているとみられています。
東京電力は、「格納容器の損傷状況を把握し、核燃料の取り出しに向けた手がかりを得たい。ロボットで得られるデータを今後の廃炉作業に最大限活用したい」と話しています。

核燃料が溶け落ちた福島第一原発の1号機から3号機の建屋内は、場所によっては僅かな時間で致死量に達するほどの高い放射線量となっているため、汚染状況の調査や除染、それに損傷した格納容器の調査はロボットに頼らざるをえません。
このうち2号機では、去年3月、汚染の状況を調べるため原子炉建屋の最上階にロボットが投入され、汚染した床のコンクリートをドリルで削ってサンプルを採取しました。
建屋内を除染するためのロボットの開発も進んでいて、ドライアイスの粒を床や壁に噴射して表面を汚染ごと削り取るロボットも投入されました。
原子炉の外側にある格納容器の調査にもロボットが使われています。おととし11月には、1号機の格納容器から汚染水が漏れている様子が初めて確認されました。
しかし限界もあります。建屋の内部は狭い場所や段差が多いうえ、散乱しているがれきなどによって身動きが取れなくなり、ロボットが回収できなくなってしまうのです。
強烈な放射線も課題です。内視鏡カメラで撮影した2号機の格納容器の内部の映像では、放射線によるノイズが白い斑点となって画面全体を覆っています。核燃料に近づくと、たとえロボットであっても、猛烈な放射線によって誤作動を起こしたり映像が乱れたりするおそれがあるのです。
今回のロボットも、誤作動を避けるためコンピューターの回路をできるかぎり使わないなどの工夫がされていますが、それでも2日間の調査が限界だということです。
国と東京電力は、今回の1号機の調査に続き、2号機の格納容器内部の調査も計画していますが、溶け落ちた核燃料の周辺はロボットさえも簡単には近づけない過酷な状況となっています。