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平松邦夫

記事を読んでマスコミの劣化度合いの凄まじさを感じる。なぜ権力者の批判をできない体質になったのか。出演拒否を怖れているのだろう。 http://lite-ra.com/i/2015/05/post-1116.html

橋下徹の“引退商法”に全面協力し続投ラブコール…テレビ局の無節操ぶりに呆れ果てた!|LITERA/リテラ 本と雑誌の知を再発見

「お疲れさま」「やめないで」、ラブコールを送るバカ記者たち

 しかも呆れたことに、記者の多くは「橋下市長、松井知事、お疲れさまでした」と、上司か身内でも労うような言葉から質問に入り──そういう「文化」があるのだろうか、と思わずわが耳を疑った──まるで「やめないでほしい」とすがるようなニュアンスを言外に漂わせていた。象徴的だったのは、『情報ライブ ミヤネ屋』(読売テレビ)のプロデューサー兼アナウンサー、野村明大である。


「70万人の方が都構想に賛成し、政治家として大阪のため、日本のためにまだまだ頑張ってほしいと賛成票を投じた。その数を見ても気持ちに変化はありませんか」
「(引退)発言を覆してほしいと思っている有権者も多いと思うが、ほんとうに(続投や再出馬は)100%ないんでしょうか」


 この質問に対して橋下が余裕綽々で語ったように、彼には府知事選出馬時に「2万%出ない」と言いながら、あっさり覆した過去がある。報道側としてはしつこく念を押し、政界引退の言質を取っておくことは必要であろう。そこまではわかる。しかし質問はさらにこう続くのだ。


「12月(の任期満了時)になって、あるいは10年後20年後の将来、大阪や日本の情勢が大きく変わっていた場合、もう一度政治家に(なる)という可能性はあると期待していいんでしょうか」


 このアナウンサーは橋下が府知事時代に長く番記者を務め、あまりメディアの人間と個人的に付き合わないと言われる橋下に、かなり食い込んでいたという。身内意識からの気安さが言わせたのだろうか、「期待」という本音が出てしまったわけだ。


 そこまで露骨でなくても、他の記者たちも似たり寄ったりである。


安倍総理のようにリベンジ(再登板のことだろう)はないのか」
「テレビコメンテーターとして引っ張りだこだと思うが、どうするのか」
「(関係の深い)故・やしきたかじんさんや島田紳助さんに何を伝えたいか」
「市長ではなく、橋下徹個人としてメッセージを」
 これはいったい何のための会見なのかと呆れるばかりだが、これらほとんど「ラブコール」と言っていいほどのアシストを数々得て、橋下はますます笑顔になり、弁舌はどんどん滑らかになっていった。

 権力者を監視・批判する姿勢もなく、客観的に取材・批評する能力もないとすれば、それは報道機関ではなく、ただの広報機関である。報道枠のニュース番組が「情報バラエティ」化しているばかりではない。そもそも作り手の側が人気者の機嫌を損ねることを恐れ、ひたすらお追従質問ばかりを繰り出す「芸能マスコミ」に堕しているというわけだ。


 それを証明するように、橋下のもとには今、テレビ各局からコメンテーターとしての出演依頼が殺到。なかには、故・やしきたかじんのような存在にしようと冠番組をつくる動きまであるらしい。


 おそらく、橋下はこれから売れっこテレビタレントの階段をのぼっていくだろう。そして、その先にあるのは安倍政権の改憲への全面協力、もしかしたら政界への復帰かもしれない。少なくとも、官邸は橋下をなんとか利用しようと、次の参院選衆院選への出馬、それが無理なら、民間人閣僚や内閣参与への起用など、さまざまなオプションを用意するはずだ。


 テレビが生み、モンスターに育てた「テレビ政治家・橋下徹」は、大阪府政・市政に真に何を残したのか、混乱と不毛な対立だけではなかったのか、という問いを突きつけられることもないまま、意気揚々と「次」へのチャンスをうかがっている。

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