滋賀で88歳の女性重傷 県境でクマ放つも連絡せず 三重謝罪 - ZAKZAK
三重県は27日、滋賀県との県境で17日に捕獲した希少種ツキノワグマを県境に放したと滋賀県に伝えていなかったと明らかにした。放した地点から6キロ先の滋賀県多賀町内では27日に無職女性(88)がクマに襲われ重傷を負っており、三重県は多賀町に謝罪した。
三重県獣害対策課によると、県境に放したツキノワグマが女性を襲ったクマと同一かは不明。多賀町では2004年以来、クマの目撃情報はなかったという。
27日午前4時半ごろ、滋賀県多賀町で道路脇の地蔵堂に参拝に訪れていた88歳の女性が後ろから近づいてきたクマに襲われ、ほお骨を折る大けがをしました。
女性が襲われた現場からおよそ6キロ離れた同じ多賀町内の山の中では、今月17日、三重県の職員が、隣の三重県いなべ市で捕獲されたオスのツキノワグマを放したということです。
職員は「三重県側の山中が急しゅんで適当な場所が見つからず、隣接する滋賀県側に放した」と説明しているということです。
女性を襲ったクマと同じかどうか分かっていませんが、女性がクマに襲われたことを受けて28日午後、三重県の担当部長が滋賀県庁を訪れ、「クマを滋賀県で放った際にすぐに連絡すべきで、対応が遅れ本当に申し訳ない」と謝罪しました。
三重県の担当部長は、滋賀県内でクマを放ったことは常識的にはありえない対応だったとしたうえで、職員から「滋賀県との県境に放った」という報告を受け、当然、三重県側に放ったものだと思い込んでいたと、いきさつを説明しました。これに対し滋賀県側は抗議するとともに、再発防止策の徹底やクマの早急な捕獲を強く求めました。