海上や空での偶発的な衝突を避けるため、日中の防衛当局が、緊急時に連絡を取り合う連絡メカニズムを巡っては、去年１１月の安倍総理大臣と中国の習近平国家主席との首脳会談で、実施に向けた協議を進めていくことで一致し、ことし１月には、東京で担当の課長級協議が開かれました。
これ以降も、両国の担当者は、外交ルートを通じて書面のやり取りなどを行ってきましたが、日本政府の関係者によりますと、今月中にも北京で５か月ぶりに課長級の協議を開催する方向で最終的な調整を進めているということです。
これまでの協議では、▽両国の防衛当局が即座に連絡を取り合える専用の電話、いわゆる「ホットライン」を設置することや、▽防衛当局者による会議を定期化することなどで合意していますが、次回の協議では、▽メカニズムの運用は公海上に限り、互いの領域内での運用は除外するかどうかや、▽具体的な連絡方法などを巡って、
詰めの調整が行われる見通しです。
政府は、協議の進展次第で、早ければ、ことしの夏ごろにも、運用を開始したいとしています。
