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「大正天皇実録」 黒塗りだった記録公開 NHKニュース

大正天皇実録は大正天皇が47歳で崩御するまでの日々の動静を記した公式の記録集で、平成14年から公開されましたが、個人情報の保護などを理由に全体のおよそ3%が黒く塗りつぶされていました。
一方、去年完成した昭和天皇実録は個人情報にあたるものも可能なかぎり、公開するとして黒塗りは行われず、NHKでは大正天皇実録についても同じ基準で公開するよう申請し、宮内庁は当時の措置を見直して黒塗り部分のおよそ8割を解除しました。
この中には、病弱だった大正天皇が事実上、引退する原因となった発語障害や歩行困難などの体調の異状や、晩年の脳貧血の病状などが詳しく記されている箇所もあります。
また、即位後、元老の山県有朋などの要人と頻繁に会っていたことや、第1次世界大戦について軍の幹部から、たびたび説明を受けていたことなども分かりました。
こうした動静について宮内庁は「公式には発表されていない私的なものだ」として、当初、黒塗りにして公開を見送ったということです。
近現代史が専門の日本大学古川隆久教授は、「本来公開されるべき情報が長年伏せられていたことは大きな問題だ」としたうえで、今回、黒塗りの大部分が公開されたことについて、「戦前の天皇は最高の公人であり、実質的に活動していた時期を中心に多くの記述が読めるようになったことは、当時の国の動きや大正天皇の人物像の研究を深める手がかりになる」と話しています。