https://d1021.hatenadiary.com
http://d1021.hatenablog.com

伊藤真さんに聞いた(その3)「平和的生存権」を持つ私たち一人ひとりが平和の実現に向けて、声をあげよう - マガジン9編集部

塾長こと伊藤真弁護士

重要なのが「騙されないこと」です。

 いろいろな言葉に惑わされない賢さを持つこと、と言ってもいいかもしれません。

 そして、私たちは政府の使う言葉をしっかりと具体的なイメージをもって受け止めないといけません。

 つまり、通常は「平和」というのは、政治の場での安全保障政策を通じて実現されるものだと考えられているわけです。ところが、この憲法前文は、一人ひとりの個人の人権を通じて平和を実現しようとしている。政策は最終的には多数決によって決められますが、人権は多数者の意思によっても奪えないものですから、最後の1人になってもそれを主張することができる。つまり、何かとんでもない安保政策が実行されようとしたときに、たった1人でも裁判所に「これは平和的生存権の侵害だ」と訴えることができるわけです。

 平和の実現は、何も政治家だけが担うものではない。一人ひとりが自分の問題として考えて、いざとなったら立ち上がる覚悟を持たなくてはならないと思います。武器を持たずとも、表現の自由の元で、平和的生存権という人権を主張するという平和的な方法で立ち上がる。そういう手段を、今ある私たちの憲法はしっかりと保障してくれているのですから。

http://d.hatena.ne.jp/d1021/20150628#1435487805