安全保障関連法案を巡って、与党側は、衆議院の特別委員会での審議時間が、衆議院を通過させる目安としてきた８０時間を今週で超えるとして、さらに採決の環境を整えたいと、来週中央公聴会を開催することを野党側に提案していました。
こうしたなか、３日夕方に開かれた委員会の理事会で、与党側は、審議が不十分だとする野党側の主張に配慮して来週の中央公聴会の開催を見送り、来週１０日に安倍総理大臣の出席を求めて集中審議を行うなどしたうえで、再来週の１３日に公聴会を開く新たな日程を提案しました。
これに対し、民主党と共産党は「審議はまだ不十分であり、公聴会の開催は時期尚早だ」などと反対しましたが、維新の党は「党の対案への有識者の意見を聞きたい」として受け入れ、このあと開かれた委員会で採決が行われました。
その結果、今月１３日に中央公聴会を開催することが、自民・公明両党と維新の党の賛成多数で議決されました。
与党側は「中央公聴会の開催も決まり、採決に向けた環境が整いつつある」として、今月１５日に委員会で法案を採決し、翌１６日にも衆議院を通過させたいとしており、今後、法案の採決をにらんだ与野党の攻防が激しくなる見通しです。
与党は安保法制の審議を、もし維新が対案を正式に提出したら、最短で13日公聴会→15か17に維新の対案のアリバイ的審議→22に委員会強行採決→24に本会議議決、でやってきます。
