北海道広尾町の広尾漁協に所属する流し網漁船「第十邦晃丸」は今月１７日、ロシアの排他的経済水域で、決められた漁獲枠を超えてサケ・マス漁を行ったとして、ロシア極東のサハリン州の国境警備局に拿捕されました。
ロシアのイタルタス通信などが１９日、伝えたところによりますと、サハリン州の国境警備局の幹部は第十邦晃丸について、「ベニザケを決められた漁獲枠よりも４７０キロ余り超えて取っていたため拿捕した」と述べ、拿捕の事実を認めました。
第十邦晃丸は１９日、拿捕された海域にとどまり、国境警備局の立ち会いの下、許可された漁獲枠分の魚を仲間の漁船に積み替えました。国境警備局では積み替え作業が終わりしだい、２０日にも北方領土の国後島にある古釜布の港に連行して詳しい事情を聴くことにしています。
一方、国境警備局の幹部は、同じ海域で１７日、別の２隻の日本漁船について漁獲量の記載に不備が見つかり、拿捕は免れたものの行政処分が科されるという見通しを明らかにしました。
北海道広尾町の広尾漁協に所属する流し網漁船「第十邦晃丸」は、今月１７日、ロシアの排他的経済水域で決められた漁獲枠を超えてサケ・マス漁を行ったとして、ロシアの国境警備局に拿捕されました。
ロシア極東サハリン州のユジノサハリンスクにある日本総領事館によりますと、国境警備局からの情報として、２０日午前、「第十邦晃丸」が北方領土・国後島の古釜布の港の沖合に連行されたことを確認したということです。
現地の関係者によりますと、「第十邦晃丸」は港からおよそ１０キロ離れた沖合に停泊しているということで、ロシア国境警備局は「第十邦晃丸」を停泊させたまま、今後、詳しい事情を聞くものとみられます。
ロシア側は総領事館に対して、１１人の乗組員の健康状態は問題ないと説明していますが、総領事館では漁船の早期解放に向けて働きかけを行うことにしています。
