アングル:中国減速、ユーロ圏は周辺国よりも中核国が打撃大 | Reuters
中国の景気減速や株価急落は世界中に余波を及ぼしそうだが、ユーロ圏内ではドイツやフランスなどの中核国よりも、イタリア、スペインなど周辺国の方が比較的打撃は小さいと見られる。
これは周辺国の中国との結び付きが比較的小さいのに対し、中核国はずっと大きいためだ。中国からの強い需要はドイツの自動車産業に好況を、フランスの高級ブランドに成功をもたらし、オランダやフィンランドの化学産業や資本財セクターを着実な成長へと導いた。それに伴ってこれらの企業による設備投資も拡大した。
中国への関与度合いにおける中核国と周辺国との差は、貿易統計を見れば一目瞭然だ。
ブラウン・ブラザーズ・ハリマン(ニューヨーク)のグローバル通貨ストラテジー責任者、マーク・チャンドラー氏によると、ドイツの輸出に占める中国向けは約8%、フランスとフィンランドはそれぞれ約5%。これに対し、イタリアは3%、スペインとアイルランドは2.5%程度で、ポルトガルはわずか2%だ。
UBSが作成したリストによると、中国と取引している欧州企業上位37社のうち、ユーロ圏企業は16社にとどまり、うち15社がドイツ、フランス、フィンランド、オランダの企業となっている。
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