内閣府が発表したことし7月から9月までのGDPの伸び率の速報値は、物価の変動を除いた実質で前の3か月と比べてマイナス0.2%となりました。この伸びが1年間続いた場合の年率に換算しますとマイナス0.8%となり、GDPは消費税率引き上げ後の去年4月から6月、そして、7月から9月以来となる2期連続のマイナスとなりました。
主な項目では、GDPの過半を占める「個人消費」は、外食やレジャーなどへの支出が増えたことから0.5%のプラス、「住宅投資」は1.9%のプラスでした。しかし、「企業の設備投資」は、中国をはじめ世界経済の先行きに対する懸念を背景に工作機械などへの投資が減ったことから1.3%のマイナス、「公共投資」も0.3%のマイナスとなりました。また、GDPにプラスに加算される「企業の在庫」は今回減少し、GDPを0.5ポイント押し下げました。
こうした結果、「内需」は3期ぶりにマイナスとなり、GDPを0.3ポイント押し下げました。一方、「外需」は輸出が伸び悩んだことなどから、GDPを0.1ポイント押し上げるにとどまりました。
GDP=国内総生産の実質の伸び率が2期連続のマイナスとなったことについて、経団連の榊原会長は記者団に対し、「2期連続でマイナスとなったのは重く受け止めなければいけないし、これを浮揚させるのが経済政策では一番大きな課題になる。政府には何らかの景気刺激策を導入していただきたいと訴えていきたい」と述べました。
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