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 2011年に人間国宝となった歌舞伎俳優の中村吉右衛門(71)が、フジテレビ系時代劇『鬼平犯科帳』をあと2作品の放送をもって終了することがわかった。18日放送の『鬼平犯科帳スペシャル 浅草・御厩河岸』(シリーズ149本目)、そして来年夏に撮影予定、同年末から17年初頭に放送予定の『鬼平犯科帳スペシャル』(前後編2本/シリーズ150本目)が最後となる。

元号が昭和から平成に変わった1989年7月にスタート。2001年5月まで連続ドラマとして全137本、05年2月放送の『鬼平犯科帳スペシャル 山吹屋お勝』から今年1月放送の『鬼平犯科帳スペシャル 密告』まで単発のスペシャルドラマとして11本、計148本が放送されてきた。


 終了の理由はいくつかあるようだが、原作が尽きた、というのが大きい。ドラマの制作にあたって、これまで「原作にないものはやってくれるな」という原作者・池波氏の遺言を守り、映像化可能と思われる作品を全て使用した後は、複数の原作を組み合わせたり、過去に1時間ドラマとして放送した内容にアレンジを加え、2時間のスペシャルドラマとして放送したりという工夫を重ねてきたものの、近年ではその作業も限界に達していたという。


 吉右衛門の思いもある。「思えば、物語の長谷川平蔵の年齢と同じ45歳で原作者の池波正太郎先生から作品をお預かりして四半世紀、大変魅力的な“鬼の長谷川平蔵”という役に、真摯(しんし)に、そして一所懸命に向き合って参りました。私が常に意識しておりましたのは、原作で描かれる平蔵自身の行動力、生き生きと切れのある立ち回り、市中を駆けめぐる軽やかさ、そして静かな中に見せる人情味でございます。それこそが、“鬼平犯科帳の真髄”との考えだからこそでございます。鬼平を溌剌(はつらつ)と演じられるうちにフィナーレを迎えるのが最善と思い、来年の撮影で記念の150作となるのを期に決断致した次第です」。

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