サウジ・イラン外交断絶 鎮静化図る動き活発化 NHKニュース
サウジアラビアがシーア派指導者の死刑を執行したことに対し、シーア派の大国イランでは若者たちがサウジアラビア大使館を襲撃するなど、激しい反発が広がりました。
これを受けてサウジアラビアがイランとの外交関係を断絶するなどし、緊張が高まっていますが、イランのロウハニ大統領は5日、「サウジアラビアはみずからの大きな犯罪を隠すことはできない」と述べ、シーア派指導者の死刑を執行したサウジアラビア政府を改めて非難しました。
さらに、イラン政府の報道官も「経験の浅い政権による未熟な動きだ。国際規範に基づいて適切に対応する」と述べ、サウジアラビア政府をけん制しました。
こうしたなか、両国と関係の深いトルコのダウトオール首相は「トルコの同盟国である両国の対立が地域の平和と安定に影響を及ぼすことは避けなければならない」などと述べて、事態の解決に向けたいかなる支援も行う用意があると表明しました。
両国の緊張緩和に向けてはアメリカやロシアもすでに働きかけを行うなど、国際社会による事態の鎮静化を図る動きが活発化しており、非難の応酬を続けるサウジアラビアとイランが歩み寄りを見せるのか注目されます。