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米国のコアインフレ率と原油価格の上昇を受けて、2015年終わりごろにウォール街で大人気だった取引戦略にまた資金が流入している。ソシエテ・ジェネラルが指摘した。


昨年遅くにゴールドマン・サックス・グループやJPモルガン・チェースモルガン・スタンレーなどのストラテジストは、市場が織り込んでいる中期的なインフレ予想は低過ぎるとの見方から米インフレ連動債(TIPS)投資を有望視していた。


しかし市場のインフレ予想の指標であるブレークイーブン・レートは今年初めも下がり続け、ゴールドマンは「最も有望な取引」の一つとしていたインフレ連動国債についての投資アイデアを取り下げた。年明けから6週間前後しかたっていない時期だった。


状況はその後に大きく変わった。米金融当局が重視するインフレ指標の個人消費支出(PCE)コア価格指数が1月は前年同月比1.7%上昇と、大きく伸びていたことが公表されたほか、原油相場の持ち直しもインフレ見通しを押し上げる。ニューヨーク市場のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)原油先物の期近物は底値から50%近く上昇している。


ソシエテによると、インフレ連動債に投資する米債券ファンドへの資金流入は今月2日までの4週間に弾みが付いた。この傾向がそのまま続くと予想するのは大胆かもしれないが、ソシエテはそう考えているようだ。


世界資産配分責任者のアラン・ボコブザ氏はリポートで「デフレに対する強過ぎた恐怖感が徐々に正常化しつつある今、インフレ連動債ファンドへの資金流入は米国でも欧州でも明らかに理にかなっている」と書いている。 

 
原題:Money Is Flooding Back Into One of Wall Street’s Most Popular 2016 Trades(抜粋)