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イェールと東大の入試、「決定的に違う点」とは? 思考力と教育をめぐる対談【最終回】|あの人はなぜ、東大卒に勝てるのか|ダイヤモンド・オンライン

イェールの入試と東大の入試が端的にどう違うかというと、受験生本人が書く志望動機書と、学校の先生が書く推薦状。学力を重視する点では本質的には両者とも同じです。


志望動機書は、自分は「なぜ」学ぶかを書きます。推薦状に何を書くかというと、試験の点数では測れない、数量化が難しい生徒の「知的体力」についてです。


なぜそのような入試の仕組みになっているかというと、アメリカの大学で教鞭をとっている先生たちは、「周りの学生にいい刺激を与える学生に入ってきてほしい」と考えているからです。アメリカの大学では、「学びの共同体」を構成することで、ただ授業を行うだけでは提供できない付加価値を提供していくという考え方があります。さまざまな人脈だったり、最先端の研究者とのミーティングだったり、学生寮での生活だったり……。

【津田】僕は『ロジカル面接術』(WAC)という就職面接の本も書いていますが、結局面接のときのプレゼンテーションは自分に関するストーリーテリングなんです。ただ、「がんばったからうまくいきました」というだけでは伝わらない。「がんばる」って何なのかを分析しないといけない。たとえば「5日間徹夜しました」と言えば、「そのあいだどうやって体力を維持したか?」などというように、どんどんストーリーがつながっていくわけです。

【津田】定量データや固有名詞は欠かせません。


【斉藤】そう、形容詞と副詞で話したり書いたりしちゃダメなんです。名詞と動詞で文を組み立てないと。そういう基礎的なトレーニングはすごく大事だと思うんです。アメリカ型入試は、学生を単なる数字だけではなくストーリーとしてとらえていく。その学生が入ってきたときに、学びの共同体にプラスの影響があるかどうかで判断しています。


ですからイェールの学生はおしなべて、場を制する能力に長けているんです。こうした力を持てば、一般社会に出ても活躍できますから、即戦力になるわけです。実際、学生時代に起業して大儲けする学生もたくさんいますし。


【津田】それこそ日本でも入社面接のときに、5人くらい集めてグループディスカッションをしたりしますよね。その場を制する力があるかを見たりはしているわけですが、日本だと「場の制し方」がちょっと違う。ただたくさんしゃべっているだけとかね(笑)。


【斉藤】声が大きいのがいいとか(笑)。

【斉藤】そうなんです。今はストーリーのない歴史の学び方をしているわけです。だから「授業中にこういうブリリアントな質問をした」というようなストーリーが書ける推薦状、そのストーリーが評価される入試になれば、高校の授業が双方向のディスカッションを重視するものに変わっていくでしょう。

【斉藤】いい問いかけをするのは、正解を語るより難しいんです。先生方に、本当にいい問いかけを発するスキルがないといけません。生徒一人ひとりのことをよく知らないといい授業ができないんです。

マイケル・サンデルの「白熱教室」が日本でウケたのは、みんな問いかけに飢えていたからでしょう。人生は結局、問いかけの連続でしかないと思うのです。いい問いかけをする練習をいろいろな場でやっていくことが、幸せな人生を送るうえで非常に大事だと思います。

http://d.hatena.ne.jp/d1021/20160327#1459075069
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