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極右「WiLL」になぜ右翼団体がテロを起こしたのか?「天皇をないがしろにする安倍的右派」台頭と右右対立|LITERA/リテラ

 男は“襲撃”の動機として、「WiLL」6月号に掲載された記事「いま再び皇太子さまに諫言申し上げます」の「内容が不敬だと思った」と供述しているという。同記事は、大阪大学名誉教授・加地伸行氏と電気通信大学名誉教授・西尾幹二氏による対談。両者ともに右派論壇の常連として知られる。そのなかで、たとえば西尾氏はこのように雅子妃をバッシングし、皇室を批判していた。

 そもそも、今の「WiLL」やその周辺に巣食う極右言論人には、最初から天皇に対する尊敬など微塵もないし、皇室の歴史もまったくわかっていない。たんに自分たちの歪んだ国家観や政治的野心を正当化するために、天皇や皇室を道具として利用しているにすぎない。

 ようするに「皇室を憂うる」を大義名分にして、実際には“伝統的家族制度”や“GHQによる破壊からの復活”などといったひとりよがりの政治的願望を吐き出しているだけなのだ。そして、自分たちの政治的野心を満たしてくれない現在の皇室、とりわけ雅子妃をあげつらい「宇宙人」などと嘲笑う。これは、天皇や皇后が護憲発言をしたとたん「天皇は在日だ」などという妄言を撒き散らしているネトウヨとほとんど変わりはないだろう。

 いずれにしても、「愛国者」や「保守主義者」を自称する論者やメディアが実はもっとも「日本の伝統」や「皇室」をないがしろしにしているという倒錯的な状況が起きているのはまぎれもない事実だ。

 実は、こうした皇室への態度は、安倍政権にも通じている。事実、一昨年には、安倍政権下で教育再生実行会議委員をつとめるなど、安倍首相のブレーンとして知られる八木秀次氏が、「正論」(産経新聞社)14年5月号で、「両陛下のご発言が、安倍内閣が進めようとしている憲法改正への懸念の表明のように国民に受け止められかねない」「宮内庁のマネジメントはどうなっているのか」と天皇皇后の護憲の姿勢を批判。これは明らかに“安倍首相の悲願に背く皇室は邪魔だ”というメッセージだった。

http://d.hatena.ne.jp/d1021/20160507#1462618038