中国財政省はイギリスのロンドン市場で26日に、人民元建ての国債、30億元(日本円でおよそ500億円相当)を発行し、「世界の投資家が積極的に引き受けた」と発表しました。
ロンドン市場での人民元建て国債の発行は、去年10月に中国の習近平国家主席がイギリスを訪問してキャメロン首相と会談した際に合意していたものです。中国本土と香港以外の海外で人民元建ての国債が発行されるのは初めてです。
人民元は、中国の巨大な経済力などを背景に、このところ海外での利用が拡大していて、去年11月にはIMF=国際通貨基金が世界の主要な通貨を組み合わせた特殊な資産に人民元を加えたうえで、ドルとユーロに次ぐ第3の主要通貨に位置づけることを決めました。
こうしたなかで、中国政府が海外の市場で人民元建ての国債を発行したことは、投資家にとっては人民元の海外での運用手段が広がることになり、中国が進める人民元の国際化の動きが今後、一段と広がるのか注目されます。
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