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IoTで直面する人材難 - 竹内研究室の日記

その一方、リストラをしている最中から良く聞かれたのは、人が居ないんですよね・・・という人材難の問題。


つまり、人余りと人材難が同時に起こっている。


ある決まった分野、特にハードウェエア分野のエンジニアならばあまるほど居る。居すぎるからリストラをせざるを得なかったわけです。


ところが、これから事業を変えていかなければいけない時、例えばハードの部品の売り切りビジネスから、ハードに加えてソフトをつけ、ソリューションとしてシステム全体を提供する。更に保守で大きなマージンを稼ぐような、サービスビジネスへの変換が求められているのです。


そんな事業変革の時に、様々な分野を統合し、リーダーシップを取れる人材が居ない、という嘆きを人事部や経営層の方から聞くのです。

例えばかつての、携帯電話やパソコン、タブレットなど、ある程度使い方がわかっていて、大量に売れる製品では、使われるハードの仕様も予想可能なものでした。


業界で仕様をある程度は標準化し、あとはいかに高性能・低電力・低コストに作るか。


つまり、「何を作るか」については規格化され、そう悩む必要はなかったと思います。


一方、IoTは分野によって千差万別です。


そもそも、顧客に何を提供すればよいのか、誰も・顧客自身も多くの場合は知らないのですから。

つまりIoTでは、内容が千差万別で、市場規模も(スマホやパソコンと比べれば)比較的地位小さい市場がたくさんある、という状況ではないかと思います。


悪く言うと、小さくてチマチマしていて面倒くさい市場が多種多様に存在する。

すなわち、IoTのそれぞれの市場に向けた個別の最適化、要素技術のすり合わせが求められる。


そうなると、ひとつの分野の専門家では厳しい。むしろ、顧客のビジネスの状況を理解したうえで、センサからネットワーク、データ処理まで全体を最適化したソリューションを提案するような人材が必要になってきます。

インダストリアル・インターネットを提唱するGEは、「ソフトウァエ企業に転換するんだ」という掛け声の下、社員に対して求められている資質が変わったのだと、意識改革を進めているとも言われています。

http://d.hatena.ne.jp/d1021/20160528#1464431723
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20160425#1461580646

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