中国と北朝鮮は、一方が武力攻撃を受けた場合、もう一方が軍事援助することを定めた「友好協力相互援助条約」を調印してから11日で55年になり、北朝鮮の国営メディアは11日夜、キム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長と中国の習近平国家主席が互いに祝電を交わしたと伝えました。
この中で、キム委員長は「長い歴史を持つ両国の友好を強化、発展させることはわが国の一貫した立場だ」とし、習主席は「ともに交流と協力を促して中朝関係を引き続き発展させる」として、互いに友好関係を強調しました。
一方で両国は、条約調印から50年になった5年前には、双方が北京とピョンヤンに高官を派遣するなどしましたが、ことしは高官の行き来や行事などは伝えられていません。
両国関係を巡っては、北朝鮮が核開発を続ける姿勢を崩さずぎくしゃくした関係が続いています。先月、朝鮮労働党のリ・スヨン副委員長が北京を訪れて習主席と会談しましたが、今回は、高官の派遣などは確認されていないことから、両国が関係改善を慎重に模索している姿勢がうかがえます。