仕事を始める前に 最初に考えないといけないこと - トヨタ公式 ダンドリの教科書 https://t.co/QXKyB7mKHp
— ダイヤモンド・オンライン (@dol_editors) 2016年12月26日
トヨタの仕事術は、その第一歩は、仕事の目的・目標をはっきりさせることです。
質の高い仕事をするためには、「自分のお客さまは誰か」「何のためか(例えばお客さまにどうなってほしいか)」をはっきりさせる必要があります。これこそが仕事の目的です。そして、その目的に対し、具体的な目標、「いつまでに」「どのレベルまで」を明確にします。これが目標です。
目的は仕事の狙いや目指す方向を示すもので、目標は仕事の目的の目指す地点を示すものです。目的は中長期的で目標よりも抽象的になります。一方、目標は短期的で目的よりも具体的になります。
「何のためか」や「どのように活用するのか」を把握して仕事をすることで、柔軟に仕事に対応できます。
環境の変化などを踏まえ、不要になった仕事をタイムリーに改廃することもできます。前任者から引き継いだ仕事を、「何のためか」理解せずに進めていたが、後工程に必要性を聞いてみると、活用していないことがわかり、不要な仕事が見つけられることもあります。
「コンパクトカーの販売推移についてグラフにしてほしい」
しかし、これだけでは目的や目標がはっきりしていません。何のためにグラフを作るのか。グラフを作ることで何を理解したいのか。見えてこないのです。
結果として、上司が求めていたものとは異なるピント外れのグラフを作ってしまったり、ただグラフを作ることが目的になってしまうことも起こり得ます。
例えば、上司がここでもう一歩踏み込んで
「計画と実績の差異が見たい」
「競合A社と自社の販売実績の差異がわかるものが欲しい」
と説明してくれていたら、部下はよりグラフを作りやすくなったでしょう。これこそが、仕事の目的を明確にする、ということです。
ただ、上司がいつでもここまで説明してくれるとは限りません。仕事の受け手は、そのことを理解して、自ら仕事の目的や目標を定めていかなければいけないのです。