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渋谷秀樹・著

渋谷秀樹 - Wikipedia

東京大学在学中は芦部信喜のもとで憲法学を専攻。芦部信喜は、八月革命説の提唱で有名な宮沢俊義の弟子であり、20世紀末から21世紀初頭、日本の大学の法学部で最もポピュラーな憲法教科書の一つである『憲法』(岩波書店)の著者である。渋谷は、芦部にとって最後の門下生の憲法学者でもある。渋谷は、芦部がまとめた『憲法』のエッセンスをしっかりと受け継ぎつつ、時代に合わせ継承発展させて、『憲法』(有斐閣)を2007年に完成させた。

澤藤統一郎の憲法日記 » 「憲法への招待・新版」(渋谷秀樹)をお勧めする

「これまで研究者として実務とは一線を画すべきだと考え、そのような依頼に応じたことはなかった。しかし、この問題は極めて深刻な憲法問題として受けとめざるをえず、看過できない」

憲法制定権力がルールの世界における憲法改正権の行使の方法を書き込んだものが改正規範なので、ルールの世界にある改正規範は根本規範と一体化して存在している」「主権の所在や行使の方法に関する根本規範が変更されない限りは、改正できない、あるいは改正してはいけないということが論理上の約束事、つまり公理なのです」

憲法9条の定める平和主義は、大規模に人間の生命を奪う戦争の禁止を、日本一国のみならず地球規模の視点から規定したもので、立憲主義の到達点を示しています。戦前の大日本帝国憲法のもとでは「個人」よりも「全体」に価値をおきました。その大義のもとに多くの尊い生命が失われたことを決して忘れてはならないのです」

http://d.hatena.ne.jp/d1021/20170409#1491734230

渋谷秀樹『憲法への招待 新版』 - 激増書庫

 日本は、いまだに、憲法をめぐる言説は過剰であり、かつ過少である、といった状況にあると思います。憲法の本質と人類普遍の原理を知らないまま自分の思い込みによって憲法を論じ、立憲主義という言葉すら知らずに憲法改正案を提示し、また自分の主張に都合のよい憲法解釈を展開する傾向がいまなお根強くある面を見れば過剰、にもかかわらず、憲法の本質をしっかり踏まえた言説がほとんどない面を見れば過少。憲法なんか条文を読んだだけですぐわかる、あるいはしょせんは押し付け憲法だから読まなくてもダメだとわかる、といったたぐいの、憲法を、さらにあえて言えば憲法の専門家である憲法学者をあなどる風潮が、昨今マス・メディアに散見されるのも、残念に思っています。


 私は、その原因のひとつが、憲法の本質を正確に伝えて、憲法を理解する手がかりを基礎から説く入門書が、いまなお少ないことにあると考えて、この本の改訂を行いました。この本をきっかけにして、憲法への理解が深まり、素人談義ではなく、熟慮に裏付けられた討議(deliberation)が真剣になされることを期待したいと思います。


裁判官出身の最高裁判事として,数々の注目される補足意見を記し,最高裁の多数意見の形成に影響を与えているといわれた著者が,大法廷事件を始めとした重要な憲法訴訟に関して,自身の補足意見を手掛かりに,司法の立ち位置を考察する。

千葉勝美・著