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通常、黒潮は、九州から関東にかけての南岸に沿うように北東へ流れていますが、今月20日ごろからは、紀伊半島から東海にかけての沖合で蛇行していることが気象庁の解析でわかりました。


具体的には、静岡県からおよそ300キロ南の北緯31.5度付近まで大きく南下したあと、ひらがなの「ひ」を描くように伊豆諸島の八丈島付近に北上しています。


この状態がこの先1か月程度続けば、「大蛇行」になる見込みで、平成17年8月に終息した前回の「大蛇行」以来、12年ぶりになります。


気象庁によりますと、黒潮の「大蛇行」が起きると、蛇行の北側に当たり、陸に近い沖合に反時計回りの別の海流ができる影響で、東海や関東で高潮が発生しやすくなり、低い土地で浸水などの被害が起きるおそれがあるほか、かつおなどの漁場の位置が変わるなど、漁業に影響が出る可能性があるということです。


気象庁海洋気象情報室の小司晶子予報官は、「今後、『大蛇行』となれば東海と関東の沿岸部では、通常より潮位が上昇し、台風や低気圧が近づいた際などに高潮が発生しやすくなる。浸水の被害が起きるおそれがあるので注意してほしい」と話していました。

気象庁によりますと、黒潮の「大蛇行」は、統計を取り始めた昭和40年以降、合わせて5回確認されています。


このうち継続期間が最も長かったのは、昭和50年8月から昭和55年3月までの4年8か月で、この期間中の昭和54年10月には、「大蛇行」の影響で潮位が高い状態が続く中、台風や低気圧が近づいた影響で三重と愛知、静岡で高潮が発生し3県で合わせて床上浸水が7棟、床下浸水が172棟の被害が出ました。


気象庁によりますと、過去の黒潮の「大蛇行」は、いずれも九州の南東沖で小さな蛇行が発生したあと、東海の沖合に移動した際に蛇行が大きくなったことが確認されていますが、原因ははっきりとはわかっていないということです。