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APEC=アジア太平洋経済協力会議の首脳会議に出席するため、ベトナム中部のダナンを訪れている安倍総理大臣は、日本時間の10日午後6時すぎから1時間余りにわたってロシアのプーチン大統領と会談しました。


会談は、双方の閣僚らが同席する全体会合がおよそ50分間行われたあと、両首脳に通訳だけを同席させる形で15分間、行われました。


会談の冒頭、プーチン大統領は「衆議院選挙の大勝にお祝いを申し上げる。これによってわれわれの計画が実現できる」と述べたのに対し、安倍総理大臣は謝意を伝えたうえで、「北方四島での共同経済活動に関する現地調査を踏まえて、平和条約に向け前進していきたい」と述べました。


そして安倍総理大臣は、北朝鮮問題について日ロ共通の目標である北朝鮮の非核化のためには、国連安全保障理事会の決議の完全な履行が不可欠だとして、ロシアがさらに大きな役割を果たすよう働きかけ、両首脳は今後も緊密に連携していくことを確認しました。


また両首脳は、北方領土での共同経済活動について、海産物の養殖など、優先的に取り組む5つの事業を来年春にも具体化できるよう、法的な枠組みや、人の移動の枠組みを議論する作業部会を年内に開催し、来年早々には次官級協議を行うことで一致しました。


さらに、元島民の航空機による墓参について、来年以降もより自由な往来ができるよう改善策を講じるため、早期に次官級の協議を行うことを決めました。


そして、両首脳は、ロシア極東などでの8項目の経済協力プランの具体化についても協議を続けることや、来年5月に安倍総理大臣がロシアを訪問する方向で調整を進めていくことも確認しました。


APECの首脳会議に出席するため、ベトナム中部のダナンを訪れている中国の習近平国家主席とロシアのプーチン大統領は、10日首脳会談を行いました。


プーチン大統領は会談の冒頭、習主席が10月の共産党大会で党のトップの総書記に再選されたことについて「習主席の権威が確認されただけでなく、中国の国民にかじ取りが支持された結果だ」と述べ、これに対して習主席は感謝の意を示しました。


会談の詳しい内容は明らかになっていませんが、両首脳は北朝鮮情勢などについて意見を交わしたものと見られます。北朝鮮情勢をめぐっては、アメリカが北朝鮮への圧力の強化を求めているのに対し、中国とロシアは、対話を重視する姿勢を崩していません。


また北朝鮮の核・ミサイル開発をめぐって、中国と北朝鮮の関係がぎくしゃくする中、ロシアはことし9月と10月に北朝鮮外務省の幹部を2度にわたって招待し、アメリカと北朝鮮の双方に自制を呼びかけるなど、仲介役として存在感を高めようとしています。


APECの閣僚会議は、当初、日本時間の8日夜に閣僚声明を発表して閉幕する予定でしたが、声明の調整が難航したため日程を延長して、9日に閉幕したあとも声明の内容の調整が続く異例の事態になっていました。


その後の調整の結果、閣僚声明は閉幕から2日遅れて、日本時間の11日未明に発表されました。声明には、あらゆる不公正な貿易慣行を含む保護主義に対抗する姿勢を打ち出すとともに、新規の保護主義を導入しないことを意味する「スタンドスティル」という文言を盛り込んでいます。


一方で、去年の閣僚声明には盛り込まれた「多角的な」貿易体制の強化という文言はなく、2国間の貿易協定を重視する姿勢を鮮明にしているアメリカの主張を反映したものと見られます。


APECは11日、首脳会議の討議の成果を首脳宣言として採択することになっていますが、自由貿易をめぐって立場に違いがある中、連携して強いメッセージを打ち出せるかが焦点となります。


太平洋を囲む21の国と地域が参加してベトナム中部のダナンで開かれていたAPEC=アジア太平洋経済協力会議の首脳会議は、日本時間の11日午後、討議の成果をまとめた首脳宣言を採択しました。


首脳宣言では「アジア太平洋地域における自由で開かれた貿易・投資の目標を達成することに関与し続ける」と明記し、地域の経済統合に向けて、貿易をより包摂的なものとしていくことや、市場参入の機会を改善するための支援をしていくことで、不公正な貿易慣行に対処するとしています。


そのうえで、APECの役割について「ルールに基づいた、自由で、開かれた、公正で、透明かつ包摂的な多角的貿易体制を支持する」と強調しています。


さらに、新規の保護主義を導入しないことを意味する「スタンドスティル」という文言を盛り込んだほか、「あらゆる不公正な貿易慣行を含む保護主義に対抗する」と明記しました。


そして、今後に向けては、2020年までに自由で開かれた貿易・投資の目標を達成するため、「APECが自由で開かれた貿易投資を実現する努力を加速させる」とし、来年のAPECの首脳会議については、パプアニューギニアでの開催を明記しました。