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 親と子。上司と部下。先輩と後輩。たとえ上下関係があったとしても、それをもとに相手の権利に土足で踏み込めば必ず対立が起きます。親が子ともに命令して部屋を片付けさせようとすれば、子どもは親の言いなりになるまい、と意固地になって片付けを拒否します。その時起きているのは、どちらがより力を持っているかを示し合う親子間の権力闘争です。それと同じことが上司と部下、先輩と後輩の間でも起きていることでしょう。


 強制すると対立と権力闘争が起きます。そうではなく、相手に自分で決めさせ、相手の権利を認めると、対立が消え、相手は冷静に判断できるようになります。そして、冷静に考えて片付けが必要であれば、自分の意思で片付けるようになるでしょう。


 このように、強制と対立を繰り返していると相手の共同体感覚は育ちません。叱られ強制されることで劣等感が強まり、自己信頼がなくなります。そして、強制してくる相手を敵だと思い、他者信頼がなくなります。その結果、社会での居場所もなくなるのです。


 一方で、親や上司が子どもや部下に自分で決めさせて、相手の権利を尊重するようにすれば、子どもや部下は徐々に自己信頼と他者信頼を形成していくでしょう。 その結果、家庭や組織や社会に居場所を見つけるようになっていく。共同体感覚を学び始めるでしょう。共同体感覚を養う第一歩は強制をやめること。人から尊重される体験を増やすことなのです。