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日本ではあまり実感がないが、ホーキング博士は熱心なキリスト教信者からは執拗に批判されてきた。生前、科学者として「神は存在しない」「天国も死後の世界もない」と断言したためだ。

亡くなった時も、一部の人々からは「博士は自らが否定していた地獄に行った」「博士は死んだことで、神の存在を認識しただろう」といった批判がなされた。

博士の見解には、自分自身が難病と闘ったことも大きく影響している。なぜ特異な難病が発症したのか、なぜ他ならぬ自分が発症したのか。

こうした問いについても、かつては宗教が答えてきた。病気は神が与えた試練であるとか因果である、といったように。

博士の表現を用いれば、「私のような障がい者は、神によって与えられた呪いの下に生きていると何世紀にもわたって信じられてきた」のだ。

この点、キリスト教に馴染みのない日本では分かりにくい感覚かもしれない。キリスト教の世界観では、世界で起こるあらゆることには神の意思が反映されている。神はすべての計画者であり管理者だ。神が介在しない偶然は存在せず、他ならぬ自分に難病が発症したことも、つきつめれば神の意思に他ならない。

死後の世界があったからこそ、五体満足な20代の若者に戻って色街で飽きるまで遊べた訳だ。
一方、キリスト教の天国は色地獄であって、ダッチドールにされる。
当人は桃源郷にいる感覚で抜け出せない。