https://d1021.hatenadiary.com
http://d1021.hatenablog.com


三井物産は、種子メーカーの「日本農林社」と「久留米原種育成会」の2社と合弁会社を設立し、ことし秋にも、日本で品種改良した野菜の種子の海外での販売に乗り出します。


種子メーカー2社が開発したキャベツやキュウリの種子は病害に強いほか、発芽もしやすく、生産者に人気がありますが、輸出を取り扱う人材が不足していて、海外展開が十分できていませんでした。


種子から収穫できるのは基本的に1代かぎりのため、種子が流出して無断で栽培が広がるのを防ぐことができるということで、品質のよい野菜の需要が高まる中国やインドなどでの販売を計画しています。


日本の野菜は海外でも人気が高まっていて、将来的には取り扱う種子の種類を増やしたいとしています。


三井物産渡辺徹アグリサイエンス事業部長は「日本の種子メーカーは技術力はあるが、海外でのニーズの把握や販売力が足りなかった。この点を新会社で補えば、世界で通用すると思う」と話しています。

日本で品種改良された農産物をめぐっては、ピョンチャンオリンピックカーリング女子チームが食べていた韓国のイチゴが話題となり、日本の品種が海外に流出し無断で栽培されている事態が改めて注目されました。


こうした事態を防ぐため、日本の種子メーカーは野菜の場合は種子から栽培しても、品質のいいものができるのが1代かぎりとなる技術開発を進めてきました。


入手した種子から野菜を育て、再び種子をとったとしても十分な収穫には至らないため、種子が流出し無断での栽培が広がるのを防ぐことができるということです。


日本で開発された野菜の種子は、高温多湿の中でも病気に強く生育しやすく改良されていることもあって海外での需要が高まり、去年の輸出額はおよそ109億円と5年前と比べておよそ1.5倍に増えています。


世界的な健康志向の高まりやアジア諸国の所得の向上で、野菜の需要はさらに増加するとみられるため、オランダやイスラエルなど海外のメーカーも種子ビジネスを強化しており、国際的な競争が激しくなっています。