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日本銀行白川方明前総裁は4日、長期にわたる金融緩和局面においては物価安定と金融安定の双方を維持する上での矛盾をセントラルバンカーは直視する必要があるとの認識を示した。


  白川氏はソウルでの会議で、これまで金融政策はインフレ目標を通じて物価の安定を達成してきたが、金融の不均衡に起因する大きな経済危機を阻止することはできなかったと指摘。債務増大と潜在成長率の低下の組み合わせを踏まえれば、金融安定について懸念せざるを得ないと英語で話した。


  白川氏によれば、金融不均衡は規制で対処すべき問題だと見なされてきたほか、金融の不安定を計測し監視することは一層難しく、当局間での協力が求められた。各国の潜在成長率低下と金融政策への過度の依存は、債務が増大するにつれ、物価安定と金融安定とのつながりが一段と重要になりつつあることを意味するという。


  青山学院大学の教授を現在務める白川氏は、2008年から13年まで日銀を率いた。会議では、インフレを正確に測ることが一段と難しくなっているとも語った。


原題:Central Banks Must Face Financial Imbalances, Ex-BOJ Chief Says(抜粋)