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95回目の箱根駅伝にはオープン参加の関東学生連合を含む23チームが出場しました。

2日は往路が行われ、東京 大手町から神奈川県箱根町までの5つの区間107.5キロのコースで争われました。

1区ではスタート直後に大東文化大の選手が転倒するアクシデントがあり、そこから20キロほど走り続けて何とかたすきをつなぐ場面もありました。

この1区では東洋大がトップに立ち、2区も2位で3区を迎えました。

ただ3区では総合5連覇を目指す青山学院大のキャプテン 森田歩希選手が区間新記録の走りで8位から先頭に立ちました。

4区では東洋大が巻き返し、2位でスタートした3年生の相澤晃選手が3キロを前に青山学院大を抜き去り、後続を引き離して区間記録を大幅に更新する走りを見せました。

その東洋大は2位に順位を上げた東海大をリードして「山登り」の5区に入り、5時間26分31秒のタイムで2年連続7回目の往路優勝を果たしました。

2位は1分14秒差で東海大、3位は2分44秒差で国学院大でした。

青山学院大は4区と5区で順位を落とし、東洋大と5分30秒差の6位で3日の復路での逆転を狙います。

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普段、ほとんど走ることがなかった人が一念発起して急に、しかも速いペースで走りだせば、ジャンプと着地の繰り返しで大腿部やふくらはぎの筋損傷を引き起こしてしまうわけです。

その他、地面に着いている脚に対して上半身をまっすぐに支える力が不足していると重心が揺れ動き、膝の内側や外側への負担になり、腸脛靭帯炎、鵞足炎という膝の周囲の腱のけがにつながったり、足首の周囲への負担になり、アキレス腱障害、腓骨筋腱炎、後脛骨筋腱炎などの足首周囲の腱のけががおこったりします。

このようなけがを防止するには、走り出す前に準備体操として膝や足首、股関節、腰などの関節を動かし、ふくらはぎや大腿部、臀部の筋肉のストレッチングをするのがよいでしょう。また、ランニングだけでなく、スクワット運動のような手軽にできる筋力強化で安全に走るための筋力を養ってください。

それでも、これらのけがでは痛みや腫れなどで通勤時に早く歩けない、階段の昇り降りがつらい、という程度の支障が生じる程度です。もっと恐ろしいのは命の危険につながるアクシデントです。

スポーツ中の突然死のなかで、ランニングは非常に多い原因スポーツとなっています。若い世代においても突然死は発生しますが、中高年では高血圧や動脈硬化などが加わってなおさら危険度が高まっています。

実際、国内で開催される市民マラソン大会でも毎年何件かの死亡例が報告されていますから、注意が必要です。黒木識敬らの研究(※1)では2006年から2015年までの間に東京都立墨東病院に救急搬送されたマラソン中の心肺停止例8例が報告されています。このうち4例は30歳までの若年者で長距離走の習慣がない人たちで、残りの4例は50歳以上で月間100kmから200kmを走っている市民ランナーでした。

後者の市民ランナーはいずれも高血圧や脂質異常症狭心症を経験しており、4例ともゴール直前に倒れていました。おそらくラストスパートで頑張っていたところだと思われます。普段、習慣的にランニングをしている人たちでも、高血圧や脂質異常症など動脈硬化をもたらす基礎疾患があると、レース中にこのようなアクシデントに見舞われることは重大です。

運動中は筋肉への血液供給が増え心臓の仕事量が増えますが、動脈硬化によって狭くなった冠動脈によって心筋への血液供給が増やせず、虚血性の不整脈から心停止に到ると考えられています。

箱根駅伝は正月の2日3日に行われ、非常に寒い季節です。スタートは8時ですが、ゴールは午後になり少し気温も上がります。そうは言っても、室内でテレビ観戦している環境は暖かですが、ゴールを見届けてその気になって屋外に出ると急激に寒気にさらされます。こうした温度差はヒートショックと呼ばれる血圧の急な変化から脳卒中心筋梗塞を引き起こすことが知られています。

前述のように、ランニング習慣のある人たちでもラストスパートで頑張った時に倒れているわけですが、ランニング習慣がなく、箱根駅伝を見て急に走りだした人ではもっと高い負荷が身体、特に心臓に加わっていることは明らかです。

特に、鍛えているランナーになった気分で最初からスピードを上げて走れば、心筋への血液供給は間に合わなくなってしまいます。中高年で、高血圧や脂質異常症などが指摘されている人では、ある意味自殺行為にもなってしまいます。

せっかくですから、箱根駅伝ランナーの頑張りを応援したら、ウインドブレーカーを着こんで、準備体操ストレッチングを行い、まずはウォーキングから始めましょう。そして、少し身体が温まりほんのり汗をかくぐらいになったら、ジョギングにしましょう。じゅうぶん余裕のあるペースで走ることが健康的です。