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一冊の本を書くときは、資料の収集にたいてい数百万円単位のお金をかけます。そうして集めた本を、デスクの背後にある本棚にぜんぶ入れて、さらに家中に散らばっている蔵書の中から必要な本を抜き出し、それもぜんぶ本棚に入れます。

これだけあれば本が書けるという状態になってから、初めて執筆に入ります。そして、本を書き上げたら本棚の入れ替えをします。

ノートをとることを大切にしています。ノートといっても箇条書きのメモみたいなもので、「この本にはこういうことが書いてある」ということを、パッと見て認識できるようにしておくんです。

そうしておくと、「この場面ではこの本を参照すればいい」とすぐにわかります。また、手書きでノートをとっているとそれなりに頭に入るので、執筆が進みやすくなるというメリットもあります。

昔は大きめの大学ノートを使っていたのですが、どうもうまくいかないので、今はポケットサイズのノートを使っています。このノートと資料を手もとに置いて、執筆を進めていくのが私のやり方です。

書くことで自分の考えを整理できるし、頭にも定着すると思うんです。「急がば回れ」といいますよね。こうした地道な作業が、執筆の能力、精度、スピード、あらゆるものを保証すると考えています。

さらに、時間がたってからノートを見返すことで、新たな発見があったり、新たな執筆動機につながったりもします。

ちなみに、私の理想のノートは、ウラジーミル・レーニンの『哲学ノート』や『帝国主義論ノート』です。もちろん、あんなに頭のいい人のマネはできませんが、彼のノートのとり方は見習いたいなとつねづね思っています。

現地に行かなくたって、本も論文も書けるんです。でも、実際に現地を見て、考えて、そのうえで資料を読むと、リアリティと理解度がまったく違ってくるんです。

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