マクロスコープ:中東緊張の長期化前提に企業が先行対応、政府「供給十分」と温度差 https://t.co/s2wlcMFFFg https://t.co/s2wlcMFFFg
— ロイター (@ReutersJapan) April 23, 2026
中東情勢の影響が長期化することを視野に日本企業が動き出していることが、最新の経済指標から浮かび上がってきた。日本政府は「量は足りている」と冷静な行動を呼びかけているが、製造業では生産の前倒しや納期の長期化を示すデータがみられ、政府と企業の現場との間に温度差が生じている。
「企業の心配は理解できるが、今のところ政府のスタンスは変わっていない」。官邸関係者の一人はこう語る。経済界からは紛争の長期化を見据えて需要抑制策を検討すべきだとの意見も出るが、政府はサプライチェーン(供給網)の目詰まり解消に軸足を置いている。「量は足りている。情報を精査し、流れが滞っている部分を是正している」と同関係者は強調する。
中東からのエネルギー輸送の要衝であるホルムズ海峡で緊張が続き、原油輸入の不確実性が高まっていることについても、「石油備蓄の活用や代替調達を進めており、必要量の確保は維持されている」と説明する。
実際、「量はあるが、流れが滞る」という政府の認識を裏付けるような事例も出ている。住宅設備大手のTOTO(5332.T), opens new tabは、ナフサ(粗製ガソリン)由来の溶剤の調達が不安定になっているとし、ユニットバスの新規受注をいったん停止したが、調整を進めて段階的に再開した。
木原稔官房長官は14日、ナフサについて「一部で供給の偏りや流通の目詰まりが生じているのは、サプライチェーン内の取引企業同士の認識の齟齬(そご)が要因の一つだ」と述べ、「関係事業者に対して安定供給に関する要請を実施した」と説明していた。
<調達不安>
一方、企業サイドの見方はより慎重だ。日銀短観との連動性が高いロイター短観では、4月の製造業景況感が大きく低下した。中でも「化学製品」や「繊維・紙・パルプ」といった素材型業種の落ち込みが目立ち、先行きも弱含みの見通しとなった。「ホルムズ海峡封鎖による石油由来原材料の調達不安から、年内の生産・販売計画の見直しを進めている」(紙・パルプ)との声が上がるなど、調達の不確実性が計画に影を落とし始めている。
最終需要に近い分野でも温度感は似ている。「受注環境は好転しているが、石油系溶剤の調達に苦戦しており、中東の混乱が長引くことを心配している」(精密機器)などの声が聞かれた。足元の需要と、供給安定への不信感が同時に存在し、企業は在庫や調達余力といった「余裕」を正常時より厚めに確保しようとしている可能性がある。
こうした動きは、4月の製造業購買担当者景気指数(PMI)にも表れた。指数は54.9と水準は改善したが、先行きリスクを意識した生産の拡大や、供給制約を反映した納期の長期化が押し上げに寄与したとの指摘がある。
PMIをまとめているS&Pグローバルの担当者は「中東戦争を取り巻く懸念や先行き不透明感、サプライチェーンがさらに混乱する可能性から、一部の製造業が生産量を引き上げた」とコメント。供給網の混乱はコストの大幅な上昇を招いただけではなく、購買品の平均納期が大きく長期化する要因にもなった、との見方を示す。
製造業の購買担当者が警戒しているのは、局所的な供給途絶や調達遅延で生産を止めざるを得なくなるリスクだ。先行きの生産見通しも悪化しており、S&Pグローバルの担当者は「現在の製造業の堅調な業績は先行き不透明感が和らぎ、サプライチェーンが安定を取り戻さない限り長続きしない」と話す。
SMBC日興証券のジュニアアナリスト、宮田皓生氏は「報道ベースでは一部に生産調整の動きも出ており、PMIでみられる生産の上昇が必ずしも実態を反映していない可能性はある」と指摘する。「供給制約の影響は全体に波及しきっておらず、上流のどこかで滞っている段階だ」と述べる一方、「需要そのものは全般的にみれば依然として旺盛だ」との認識を示した。
「元には戻らない」、イラン戦争終結後も海運影響長期化-商船三井社長 https://t.co/XvpyEoFXOp
— ブルームバーグニュース (@BloombergJapan) April 22, 2026
商船三井の田村城太郎社長は、中東紛争が海運業界や世界のサプライチェーンに与える影響は戦争終結後も長く続くとの見通しを示した。
田村社長はシンガポールでのインタビューで、「これが終われば戦争前の状況に戻ると考えるのはやや楽観的だ」と発言。「かつての世界に戻ることはない」と述べた。
2月末に米国とイスラエルによる対イラン戦争が勃発して以降、ホルムズ海峡が封鎖され、石油市場は過去最悪の供給混乱に直面した。ペルシャ湾岸地域におけるアルミニウムなどの輸送にも深刻な混乱が生じている。
商船三井は現在、ペルシャ湾内に足止めされた船舶を抱えている。同社はこれらの船の退避を進める一方で、乗組員への支援を最優先としており、食料や飲料水の十分な確保に注力していると、田村氏は話した。
ホルムズ海峡
世界の石油取引にとって重要な海上輸送ルート出典:ブルームバーグ
中長期的には、サプライチェーンの変化が同社の事業運営に影響を及ぼす見通しだという。ここ数週間、日本などアジアの主要国では、中東から離れ、他のエネルギー輸出市場へと調達先を切り替える動きが進んでいる。日本の一部石油会社は、米国産原油を確保するため、コスト増を伴いながら小型船の利用に踏み切っている。
「それがサプライチェーン強靱(きょうじん)化の代償だ」と同氏は語り、「われわれの安全保障のため、世界全体でサプライチェーンの強靱性を考えていく必要がある」と続けた。
関連記事
洋上積み替え原油が再び日本に、中東緊迫化で異例の調達続く中東混乱によるアルミ不足が直撃、基幹産業の自動車もピンチ
米国発の原油タンカー急増、日本に向かう船の列現れる-進む代替調達
原題:Iran War to Impact Shipping Long After It Ends, Japan’s MOL Says(抜粋)
ホルムズ危機、どこで詰まるか5月8日検証https://t.co/a6xLaXlUeJ
— LOGISTICS TODAY (@logi_today) April 23, 2026
「日本は本当に詰むのか?」
感情論でも楽観論でもない第三の視点から検証。
サプライチェーンの“詰まり方”を読み解く緊急イベント。 pic.twitter.com/hx3mj0FeIL
「国家情報局」設置法案 衆院本会議で可決 参院へ 成立見通しhttps://t.co/DfGSIK5Fif #nhk_news
— NHKニュース (@nhk_news) April 23, 2026
政府のインテリジェンス機能の強化に向けて「国家情報局」を設置する法案は衆議院本会議で、与野党の賛成多数で可決され、参議院に送られました。野党が賛成したことで、少数与党の参議院でも法案は可決され、今の国会で成立する見通しです。
法案では、新たに「国家情報局」を設置し、各省庁からの情報を集約・分析するための総合調整権限を持たせるなどとしています。
23日は衆議院本会議で討論が行われ、中道改革連合の大島敦氏は「政府の的確な意思決定を支える基盤を整備するものとして、必要性を認め、賛成する。政府の情報活動を強化する以上国民生活が監視されるのではないかといった懸念に政府は正面から答えなければならない」と指摘しました。
国民民主党の野村美穂氏は「総理大臣のリーダーシップのもとに情報の質が向上する点で一定の評価ができる。組織づくりにとどまらない、本質的なインテリジェンス改革の実現に向け、熟議を続けていくことを強く訴える」と述べました。
参政党の川裕一郎氏は「法案は必要な一歩だが、現実の脅威に対する踏み込みとしては、なお不十分で、スパイ防止関連法制が一体で整備されていない。実効性ある体制へと不断に発展させなければならない」と訴えました。
このあと採決が行われ、法案は、自民・維新両党のほか、中道改革連合、国民民主党、参政党、チームみらいなどの賛成多数で可決され、参議院に送られました。
共産党とれいわ新選組などは反対しました。
賛成した国民民主党や参政党などは少数与党の参議院でも一定の議席を持っていることから、法案は可決されて、今の国会で成立する見通しです。
法案をめぐっては、政府に対し、個人情報やプライバシーが無用に侵害されることがないよう十分に配慮することや、政治的中立性を損なう情報収集を行わないことなどを求める付帯決議が委員会で可決されています。
衆院憲法審査会 緊急事態条項に関する集中的な討議を開催https://t.co/HZZcPv54Qr #nhk_news
— NHKニュース (@nhk_news) April 23, 2026
衆議院憲法審査会では、緊急事態条項に関する集中的な討議が行われました。自民党は、具体的なイメージを明らかにして議論を行うことを提案したのに対し、中道改革連合は、国会機能を維持する観点から参議院との関係も意識しながら議論を進めることが重要だと指摘しました。
この中で、▽自民党の新藤 元経済再生担当大臣は「緊急事態条項は大規模自然災害などの事態の発生により、国政選挙の適正な執行が困難になることを想定している。議論をピン留めする意味でも、次回の審査会で具体的なイメージを明らかにしてはどうか」と述べました。
▽中道改革連合の国重徹氏は「国会機能維持という問題意識のもと、臨時国会の召集期限や解散権行使のあり方も議論する必要がある。緊急集会の機能拡充などは、参議院との関係も十分に意識しながら議論を進めていくことが重要だ」と述べました。
▽日本維新の会の西田薫氏は「緊急事態の要件の限定、国会の関与、期間の上限などをできるかぎり具体的に書き込むべきだ。審査会としての案を取りまとめ、いつごろまでに発議を目指すのか、目標を示すべきだ」と述べました。
▽国民民主党の玉木代表は「起草委員会を設置し、選挙困難事態での国会機能の維持を可能とする条文案づくりを提案する。災害時の議員任期延長など民主主義の基盤をなす制度に関わる論点は合意が得やすい」と述べました。
▽参政党の和田国会対策委員長は「選挙の実施が困難でも参議院の緊急集会を開くことができる。議員任期の延長が必要かは憲法全体を見直す中で議論すべきだ。議員任期延長といった各論では付け焼き刃的改正だ」と述べました。
▽チームみらいの古川政務調査会長は「緊急事態条項全般について議論を始めると各論点がピン留めされないまま時間が経過してしまう。まずは選挙困難事態における国会機能維持に絞って議論を始めるのが現実的だ」と述べました。
▽共産党の畑野君枝氏は「緊急事態条項は国会の権能を奪って内閣に権力を集中させ、人権の制限を可能にする憲法停止条項で歴史の教訓に逆行する。災害時などは参議院の緊急集会で対応すべきだ」と述べました。
ホルムズ海峡 停戦後に航行障害の場合 掃海艇派遣検討を 自民https://t.co/IfFVnkhe1l #nhk_news
— NHKニュース (@nhk_news) April 23, 2026
イラン情勢をめぐり、自民党の合同会議は、政府への提言案をまとめました。事態の沈静化に向けた外交努力を続けるとともに、正式な停戦が成立したあとの日本の貢献策として、ホルムズ海峡の自由航行に障害がある場合は、掃海艇などの派遣を検討すべきだとしています。
イラン情勢をめぐり、自民党は23日、外交部会や国防部会などの合同会議を開き、政府に対する2度目となる緊急提言の案をまとめました。
この中では「事態の沈静化が最も重要でありアメリカとイランの協議が再開され、最終的な合意に至るよう、日本も関係国と緊密に連携し、独自の外交努力を行う必要がある」としています。
その上で、ペルシャ湾内に取り残された日本関係船舶や乗組員の安全確保に万全を期し、石油やLNG、それにナフサなどの中東以外からの代替調達をさらに進めるよう求めています。
また、正式な停戦が成立したあとの日本の貢献策として、ホルムズ海峡の自由航行に障害がある場合は、掃海艇などの派遣を検討すべきだとしています。
会議の中で小林政務調査会長は「トランプ大統領が停戦の延長に言及したが、予断を許さない状況にあることに何ら変わりがない。事態の沈静化と国益の最大限の確保に向けて政府をサポートしながら党としての外交を展開していきたい」と述べました。
共産 志位議長 NPT再検討会議に参加へ 羽田を出発https://t.co/tC4dqwpIzy #nhk_news
— NHKニュース (@nhk_news) April 23, 2026
共産党の志位議長は、ニューヨークで開かれるNPT=核拡散防止条約の再検討会議に参加するため、23日羽田空港を出発しました。
共産党の志位議長は、23日から来月6日までの日程で、アメリカとカナダを訪問することにしていて、午前11時半すぎに羽田空港を出発しました。
このうちアメリカでは、今月27日からニューヨークの国連本部で開かれるNPTの再検討会議に参加し、各国の代表団や国連の関係者と核兵器の廃絶に向けた取り組みなどをめぐって意見を交わすことにしています。
また、カナダでは、トロントにある大学で講演を行い、現地の研究者らと交流する予定です。
出発に先立って志位氏は記者団に対し「核保有大国が戦争をし、核による威嚇や軍拡競争が行われる大変難しい情勢のもとでの再検討会議になる。核兵器国が責任を果たすことが強く求められており、しっかりと成果文書が発出されるよう、具体的な働きかけをしていきたい」と述べました。
米国防総省高官 “日本の米軍の態勢強化 最優先”https://t.co/VR2lJQNALh #nhk_news
— NHKニュース (@nhk_news) April 23, 2026
アメリカ国防総省の高官はインド太平洋地域に展開するアメリカ軍について、日本での態勢の強化が最優先事項の1つだとした上で、日本の防衛力の強化策にも期待を示しました。
国防総省でインド太平洋地域を担当するノー次官補は22日、議会下院の軍事委員会の公聴会で、地域の安全保障情勢とアメリカ軍の態勢について証言しました。
ノー次官補は書面で中国を念頭に日本の南西諸島からフィリピンに至る「第1列島線」での侵略を阻むため態勢を強化しているとした上で「日本での態勢の強化は最優先事項の1つ」だと強調しました。
さらに高市政権が進める日本の防衛力の強化策に言及し「選挙での圧勝もあり楽観している」としながら「まだやるべきことがある」としてさらなる取り組みに期待を示しました。
一方、在韓アメリカ軍のブランソン司令官は公聴会で、北朝鮮とロシア、中国の3か国の協力関係が地域を大きく変え、北朝鮮は両国から軍事的な物資を得られるようになっているとして「兵器の開発のしかたが変化している。北朝鮮の行動様式を変えるものであり、注意しなければならない」と述べて、強い警戒感を示しました。
#日米(対中露戦)
#対中露戦
#外交・安全保障(260423)