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ECD=経済協力開発機構の閣僚理事会がフランスの首都パリで開かれ、中国の国内企業に対する過剰な補助金や重要鉱物の供給などについて協議しましたが、各国の意見の違いを考慮して閣僚声明の採択は去年に続いて見送られました。

OECDは4日までの2日間、パリで閣僚理事会を開き、公正な貿易や産業政策などについて協議しました。

会合に先立ってOECDのコーマン事務総長は、中国政府が過剰な補助金を国内企業に支給しているとした上で、「持続不可能な貿易不均衡の拡大を生み出してきた」と批判しました。

会合のあと、議長国・フィンランドが議長声明を公表し、この中では重要鉱物の供給網の強じん化やWTO=世界貿易機関を中核とする、ルールに基づく貿易体制の維持、それに中国を念頭にした、経済的威圧への対応の必要性などが盛り込まれました。

一方、閣僚声明は各国の意見の違いを考慮して採択が見送られました。

閣僚声明が見送られるのは2年連続で、トランプ政権が保護主義的な政策を進める中、自由貿易や経済安全保障をめぐる足並みの乱れが改めて浮き彫りとなりました。

中国の李成鋼商務次官(国際貿易交渉​代表)は、市場競争をゆが‌める産業補助金の制限や政策の透明性向上を含む、公正な競争を巡​る議論を支持する考え​を表明した。

中国側が4日発表し⁠た声明によると、李氏は米​国や欧州連合(EU)を含む20を超える国​・地域の代表が出席し、パリで開催された世界貿易機関(WTO)の会合で3日​に発言した。

経済協力開発機​構(OECD)が今週公表した報告書は、産業向‌けの⁠政府補助金が世界金融危機以降の最高水準に達し、その大部分を中国が占めていると​指摘した。

中国​商務⁠省は4日、報告書に反論。産業補助金に関する中​国の政策はWTO規則に「厳格​に準⁠拠している」との立場を示した。

李氏は会合で、WTOの多角的枠組みの中で⁠多国​間イニシアチブを​推進するため、より柔軟かつ包摂的な意​思決定を行うよう呼びかけた。

毎年、数百人の若者が中国北部の草原地帯に向かい、内モンゴル科技大学のような教育機関でレアアース(希土類)について学んでいる。

学士課程を終えた後は、内モンゴル自治区包頭市の6車線道路「レアアース大通り」を数キロ進んだ先にある国有精錬会社で働き、重要鉱物をジェットエンジンや電気自動車(EV)、風力タービン向けの磁石の加工に従事する進路がある。あるいは、世界最大のレアアース鉱山から約150キロに位置する包頭レアアース研究院で、さらに研究を続けることもできる。

トランプ米大統領を含む西側首脳は、中国が米国との貿易戦争で強力なカードとして使ってきたレアアース精錬の支配力を打ち破るため、数十億ドル規模の投資を約束してきた。ただ、中国は包頭のような場所で数十年かけて育成してきた人材供給面で、なお大きな優位を保っている。

ロイターの調査によると、中国は最先端の研究を生み出す40超のレアアース専門研究所から成るエコシステムを築いてきた。これを補完する形で、少なくとも11の大学・専門学校がレアアース学位課程を設け、毎年合計500人超を受け入れている。この蓄積された専門知識が、中国政府による加工済みレアアースの世界的な供給支配を支えている。

米国内でも、複数の教育機関がカリキュラム上でレアアースの比重を高め始めている。ただ、ロイターが確認した限りでは、中国以外でレアアースに特化した学士課程を設ける教育機関は見当たらなかった。米アイオワ州にある同国エネルギー省傘下のエイムズ国立研究所は、研究対象が鉱物科学にとどまらないものの、レアアース研究で高い評価を受けている。

ただ、鉱業は昔から米国の学生にとって魅力が乏しく、多くが「汚く時代遅れ」と見ていると、業界幹部や教授らは話した。コロラド州に本部を置く米鉱業・冶金・探査学会(SME)がまとめたデータによると、全米集計が得られる直近の2023年に、米国の教育機関が授与した一般的な鉱業・冶金工学の学士号は200件ほどにとどまった。

ロイターは今回初めて、中国のレアアース研究・教育システムの規模を集計した。調査は研究論文、授業資料、中国に長く滞在した西側の鉱業幹部・研究者11人への取材に基づく。その結果、学術界と産業界の緊密な関係が明らかになり、これが中国企業による迅速かつ低コストのレアアース生産を支えていることが浮かび上がった。

中国のレアアース研究機関の多くは鉱山の近くに
ロイターの調査では、中国にはレアアースに特化した研究所・研究機関が41カ所あり、その多くが既知のレアアース鉱山の近くに立地している。

レアアース研究所・研究機関

既知のレアアース鉱山所在地

中国全土に広がるレアアース研究所・研究機関を示した地図。主要な鉱山地帯の近くに集まっていることが多い。

出所:ロイター調査、米地質調査所、ナチュラルアース

レアアース企業ネオ・パフォーマンス・マテリアルズとモリコープの元最高経営責任者(CEO)、コンスタンティン・カラヤンノプロス氏は「中国では大学を出たばかりの若者を採用しても、すぐに戦力になった」と語った。「他の国では3年訓練しなければならない」。

中国指導部は今、この専門知識を厳格に守っている。長年にわたり、レアアース関連技術や設備の輸出規制を強化してきたほか、業界関係者と外国人との接触も制限している。この業界に詳しい3人によると、一部の技術者はパスポートの提出を命じられた。パスポートを没収した政府機関名は明らかにしなかったが、取り締まりはトランプ氏が25年4月に「解放の日」関税を打ち出した後に強まったという。

中国でマクロ経済計画を担う「国家発展改革委員会」と「工業情報化省」は、取り締まりやレアアース専門家の育成方法に関する質問に回答しなかった。この記事で言及した中国の研究機関も、いずれもコメント要請に応じなかった。

米エネルギー省のティナリ報道官は米中のレアアース覇権争いに関する質問に対し、同省は「米国の労働者への投資、技術革新の拡大、重要鉱物の国内生産拡大を進めている」と述べた。

米国では24年以降、鉱業教育機関や研究プログラムなど関連分野に数十億ドルの連邦資金が流れ込み、失われた鉱業の専門知識の再建を目指している。米議会では、鉱業教育を巡る同盟国との国際協力に資金を充てる法案も審議されている。

レアアース教育の現場
レアアースの処理は難しく、コストもかかる。精錬所は、化学的性質がほぼ同じ17種類のレアアースを扱わなければならず、その複雑さゆえに分離が難しい。

例えば、EV向けにネオジムやプラセオジムを抽出するには、まず地殻中により多く存在するものの価値が低いランタンやセリウムを除去しなければならない。この分離工程では、酸や塩基などの化学物質の複雑な組み合わせが必要になる。

西側諸国は20世紀後半までレアアース精錬を支配していた。ただ、この工程は環境負荷が大きく、適切に保管しなければ土壌や水を汚染する副産物を生む。一部のレアアースは過剰にさらされると、呼吸器系や神経系にも悪影響を及ぼし得る。

中国の研究者は、包頭の主要な貯蔵施設周辺で地下水汚染が起きていることを記録している。同施設は中国の主要河川の近くにある。中国政府も、精錬が環境に「深刻な損害」を与えたと認めている。

中国のレアアース産業は、1980─90年代にかけて手厚い税優遇と豊富な低賃金労働力の恩恵を受けた。政府とその関連組織は現在も研究機関に資金を提供し、国有系金融機関は重要鉱物を採掘する企業に優遇条件で融資している。

中国のバヤンオボー鉱山
衛星画像は、中国・包頭から約150キロしか離れていないバヤンオボー・レアアース鉱山の拡張を示している。

1995年

2005年

2015年

2025年

1995年から2025年までの4枚の衛星画像は、包頭近郊にあるバヤンオボー・レアアース鉱山の拡張を示している。

衛星画像:グーグルアース(ランドサット/コペルニクス、フランス国立宇宙研究センター(CNES)/エアバス、マクサー・テクノロジーズ)

米磁石メーカー、トーマス・アンド・スキナーのCEOであるエド・リチャードソン氏は、90年代までに西側の加工産業は「壊滅した」と述べた。「そのため、学校はこの仕事に必要な鉱業人材を教育してこなかった」

これに対し、中国では研究者、大学、産業界が今も緊密に連携している。北京の国家レアアース工程研究センターの科学者らは新技術を開発し、国有企業の甘粛レアアース新材料は2023年、年間5万トンの高度処理レアアースを生産できる精錬施設にこの技術を導入した。

これは、中国以外で最大のレアアース企業である豪ライナス・レアアースが25年度に生産した量の5倍に相当する。

中国は、加工済みレアアースとレアアース磁石の世界生産の90%超を占めている。

レアアース加工拠点の贛州にも多くの研究機関
江西省では、少なくとも12のレアアース専門の研究所・研究機関がある贛州(カンシュウ)市付近に、複数のレアアース鉱山がある。

レアアース研究所・研究機関の所在地

稼働中または過去に操業していたレアアース鉱山

江西省の地図。贛州が主要拠点として示され、稼働中または過去に操業していたレアアース鉱山の近くに多くの研究機関が集積している。

甘粛レアアース新材料はコメント要請に応じなかった。

ライナスの広報担当者は、同社が過去に中国人コンサルタントを起用していたことに触れつつ、中国は「優れた施設と研究能力」を持つと述べた。同社はその後、独自の技術的知見を構築したという。

ロイターが確認した複数の大学の授業資料からは、産業界の需要に応えることを強く意識した内容もうかがえる。

教室の中のレアアース:ミサイルと米海軍
江西理工大学の講義スライドによると、学生はレアアースの地政学的重要性や、中国産材料が米国の主要兵器システムに組み込まれている実態について学んでいる。

米国の先進兵器の製造は、中国のレアアースに過度に依存している。

米国のイージス・システムのレーダーにも、中国のレアアースで作られた磁石が使われている。

江西理工大学の講義スライドのスクリーンショット。学生がレアアースの地政学的重要性や、中国産材料が米国の主要兵器システムに組み込まれている実態について学んでいることを示している。

内モンゴル科技大学でレアアース工学を専攻する学生は、レアアース化学や材料科学などの授業で100時間超の教育を受ける。基礎科目の1つはレアアース研究所や企業と連携して実施され、学生は企業施設での講義を受ける選択肢もある。

江西理工大学(JXUST)が国営メディアに明らかにしたところによると、新設したレアアース学位課程には70人が入学する見通しで、加工、冶金から磁石までサプライチェーン全体を学ぶ。卒業前には企業と共同で研究プロジェクトにも取り組む。

英ダラム大学のレアアース専門家デービッド・パーカー氏は、ロイターのためにJXUSTの課程概要を確認し、「高度に専門化されており、レアアース科学・工学における中国の卓越した地位を反映している」と評した。

その教育は「十分な知識と情報を備えた若者の供給を確保し、就職にも有利な立場を与えている」とパーカー氏は述べた。

ポルトガルの物理学者ルイス・カルロス氏は、約20年にわたり中国の研究機関を訪れてきた経験から、中国のレアアース工学の大学院生は、他国に比べ研究分野の焦点がより狭いことが多いと話した。

その上で「人を大きな機械の小さな部品として考えるなら、それは機械にとって好都合だ」と語った。

地政学上の資産
中国の一部大学は、自らが地政学上の資産を育てていることを明確に認めている。

JXUSTのレアアース課程責任者、リ・チャオジョン氏は4月、中国国営中央テレビ(CCTV)に対し、レアアースは世界政治における「核心的な交渉カード」だと述べた。

リ氏は、この新課程は科学のためだけではなく、「中国がレアアース資源開発で世界の主導的地位を維持し続けることを確実にするためでもある」と語った。

内モンゴル自治区包頭市のレアアース通り沿いに設置された道路標識の写真。背景には中国と米国の国旗が見える。

西側にも画期的な研究例はある。例えば米バラー・メタルズは、イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校が開発した工程を用いており、同社によると中国で使われている手法より最大10倍安価で高速になる可能性がある。ただ、この技術は大規模実証を経ていない。

世界有数の鉱業教育機関とされるコロラド鉱山大学は、既存プログラムを補完する形で、エネルギー省とともに重要鉱物に関する新たな研究施設2カ所を整備している。最初の施設は27年に開設予定だ。

同大学の鉱業関連学士課程は近年、関心と志願者数が増えている。

バラー・メタルズのクナル・シンハCEOは「米国の鉱物産業は、人材が必要であり、これは素晴らしいキャリアパスだということを明確に示す必要がある」と述べた。

中国は5日、習近平国家主席が8─9日に北朝鮮を訪問すると発表した。唯一の正式な条約上の同盟国である北​朝鮮との関係を再構築しようとする動きの一環で、習主席にとって‌約7年ぶりの訪朝となる。

中国外務省によると、習氏は金正恩朝鮮労働党総書記と会談し、2国間関係や共通の関心事項について意見を交わす。毛寧報道官は記者会見で「双方は今回の訪問を機に、時代の要請​に沿って中朝関係のさらなる発展を促進していく」と述べた。

72歳の習氏に​とって今回の訪朝は今年初の外国訪問で、昨年10月下旬にアジア太平洋経済⁠協力会議(APEC)首脳会議で韓国・慶州を訪れて以来となる。

新型コロナウイルスのパン​デミック(世界的大流行)により交流が凍結される一方で、北朝鮮がロシアとの​関係を深める中、中国は北朝鮮を再び自国の影響圏に引き戻すべく動いてきた。

アジア・ソサエティーのシニアフェロー、ジョン・デルリー氏は「中国側のメッセージに込められた意味は、​北朝鮮に関しては自分たちが依然として主役だということだ」とし、そのメ​ッセージはロシアにも向けられていると指摘する。

習主席は先月、北京でトランプ米大統領とロシ‌アの⁠プーチン大統領とそれぞれ首脳会談を開いた。トランプ氏は1期目に金総書記と3回会談しており、金氏と再び会談する用意があると述べていた。

北朝鮮国営の朝鮮中央通信(KCNA)も習氏が金総書記の招請を受けて訪朝すると伝えた。

韓国大統領府の当局者は​今回の習氏訪朝につい​て、ロシアとは無関⁠係な、単なるハイレベルの2国間交流と見なしていると説明。「われわれはこれを3カ国による協調的な動きとは解釈しておらず、​米中首脳会談とどのように関連するかも定かではない」​と述べた。

同大統領⁠府はこれとは別にコメントを出し、中国が朝鮮半島問題において建設的な役割を果たし続けることを期待していると述べた。

金氏は2025年9月、北京で行われた大規模な軍事パレードに出席⁠する​ために訪中している。

前出のデルリー氏は「象徴的な​レベルで、習主席が平壌の動きに目を配っておくことは重要だ」とし、習氏が1年以内に韓国と北朝鮮の双​方を訪問することは、朝鮮半島にとって「大きな成果」だという見方を示した。

#中朝

中国と北朝鮮の国営メディアは、習近平国家主席が北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)総書記の招きで今月8日から2日間の日程で北朝鮮を訪問すると伝えました。習主席の北朝鮮訪問は2019年以来で、中国としては北朝鮮との関係を強化し、アメリカなどを念頭に外交的な影響力を誇示する思惑もあるとみられます。

中国国営の新華社通信は、5日、習近平国家主席が、キム・ジョンウン総書記の招きで、今月8日から2日間の日程で北朝鮮を訪問すると伝えました。

また、北朝鮮国営の朝鮮中央通信も、ほぼ同じ時刻に習主席の訪問を伝えました。


習主席の北朝鮮訪問は、2019年6月以来です。

中朝両国の関係は、北朝鮮がロシアとの関係を深める中一時はぎくしゃくしているとの指摘も出ていましたが、去年9月にキム総書記が軍事パレードにあわせて訪中し、習主席と会談して伝統的な友好関係を確認しています。

習主席は、先月、アメリカのトランプ大統領やロシアのプーチン大統領を相次いで北京に招いて首脳会談を行ったばかりで、中国としては、北朝鮮との関係を強化し、アメリカなどを念頭に外交的な影響力を誇示する思惑もあるとみられます。

一方、北朝鮮は、中国からの経済的な協力に期待するとともに、トランプ大統領がキム総書記との対話に意欲を示す中、後ろ盾である中国との連携を強化するねらいもあるとみられます。

中国 毛寧報道官「関心のある問題について意見交換」
中国外務省の毛寧報道官は、5日の会見で「両国の最高指導者は、2国間関係やともに関心のある問題について意見を交わす予定だ」と述べました。

そのうえで「中朝の伝統的な友好、協力関係は持続的かつ健全に、安定して発展している。双方は今回の訪問をきっかけに中朝関係が時代とともに前進し、さらなる発展を遂げられるように推し進めていく」と述べ首脳会談に期待感を示しました。

尾崎官房副長官「重大な関心持って情報の収集・分析」
尾崎官房副長官は、記者会見で「中国の発表は承知しているが、ひとつひとつにコメントすることは控えたい。中国と北朝鮮をめぐる情勢に重大な関心を持って、情報の収集・分析を行っていきたい」と述べました。

そのうえで、「アメリカと韓国をはじめとする国際社会とも協力をしながら、関連する国連安保理決議の完全な履行に向けた取り組みを進め、北朝鮮の核・弾道ミサイル計画の完全な廃棄を求めていく」と述べました。

#中国(260605)

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