思い起こせば、そもそも一般財源化は小泉元首相が掲げた旗だった。自民党内の反対を押し切って郵政民営化を実現させた小泉氏にして、族議員の抵抗から先送りを余儀なくされた難題だ。安倍前政権でも難渋した。
そんな長年の課題を、道路族議員らの後押しで首相の座に就いた福田氏が「やる」と宣言した。党内がそれをすんなり認めるかどうか疑問は残るが、歴史的な決断と言えるのではないか。
前2代の政権と違って、首相は道路問題ではすっかり改革意欲を失ってしまった観があった。それをここまで押し込んだのは、民主党をはじめとする野党の力があったればこそである。
むしろここは、09年度からの環境税への模様替えなどを念頭に、与党との具体的な政策協議に入るべきだ。