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新自由主義は文学を変えたか サッチャー以後のイギリス

サッチャーとブレアの時代の二十数年間に、イギリスは国内的にも国際的にも大きな変化を経験した。自由競争のもとで経済の活性化と成長が実現し、階級の壁は低まり、大学の数が倍増し、情報化も浸透し、消費社会となり旅行者が激増した。また、エスニック・マイノリティの数も増えて多民族・多文化社会が進行し、北アイルランド問題等でも新たな展開が見てとれる。そうした変化をイギリスの文学者たちは敏感に感知し、知的で洗練され、論争的でスケールの大きな、優れた文学性をもつ作品がつぎつぎと生み出されてきた。本書は、経済学と統計学に関する論考も含め、この間に著わされた小説や詩の作品群を社会・政治・文化・思想との関わりで論じる。

イギリスの階級社会

グローバリズムによって格差が拡大しているという。そもそも階級とは何か。二大階級か、三層構造か、それともヒエラルキー社会か。新たな視点からのイギリス近現代史