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【主張】空自機派遣問題 極めて残念な見送りだ

 見送りの背景には旧日本軍のイメージと重なる自衛隊に対し、反発する声もあったようだ。旧日本軍の残虐さを強調する抗日教育も強化されてきた。軍の中にも対日強硬派がいたに違いない。

 自衛隊派遣は日中関係を建設的なものにし、両国民の感情も改善させる可能性があった。今回の見送りを大きな教訓にしたい。

 そもそも自衛隊機派遣が浮上したのは二十七日、北京での日本大使館防衛駐在官と中国国防省担当者の協議。テントや医薬品の提供を求めた中国側に、日本側が「要望は東京に伝えますが、自衛隊機が運ぶことでもいいですか」と聞くと、中国側の回答は「それも念頭に置きます」。この担当者は局長級以上の幹部ではなく、中国政府の統一見解でもなかった。
 四川大地震後、周到に自衛隊派遣シナリオを練っていた日本政府にとって、国防省担当者の発言は「渡りに船」。日中関係改善の象徴にしようと、政府内での検討を急ピッチで進めた。
 だが、二十八日昼過ぎに派遣検討の動きがメディアに漏れ、中国のインターネットに反対論が殺到。

日経新聞夕刊)