軍とKGBはソ連時代、実は犬猿の関係だった。プーチン首相が慌てて北京から北オセチア共和国に飛んだのも、軍の独走に歯止めをかける狙いがある。最も右往左往したのは、就任したばかりのリベラル派最高司令官・メドベージェフ大統領だろう。
ただ、グルジアには、米軍将校ら数十人が駐在してグルジア軍の訓練に当たっており、軍内部の動きから米国は南オセチア進攻を察知していたはずだ。
エネルギーの国策利用や周辺諸国への膨張など、ロシアの行動への懸念を強める米国が、ロシアを挑発するため、グルジア軍の行動を容認したとの見方も成り立つ。