【麻生首相所信表明】とてつもない楽観論 「選挙」にかすむ国家のありよう
危殆(きたい)に瀕しつつある日本をどういう方向に導いていくのか、指導者としての思いや決意がかすんでしまったことは否定できない。
各論となると「とてつもない楽観論」(自民党中堅)でちりばめられた。
「自身の国家ビジョンを具体的に国民に訴えるという首相の責任がなおざりになり、民主党の方ばかり向いている」(自民党ベテラン議員)
「宰相・麻生」はいったい日本をどうしたいのか
「太郎VS一郎」の演出にこだわり続ければ、所信表明演説で民主党を「政局第一」と指弾した言葉が、国民から首相自身に浴びせられるだろう。
民主党幹部はほくそえむ。
「首相は決して攻めているのではなく、守りに入っている。背中を膨らましているネコにみえてくる」
(高木桂一)