「結論からいえば、想像力しかないんです。想像力の限界は、3歳くらいまでに決まってしまうという説もあるけれど、伸ばす方法はあると思っています。ものごとを、裏から表から、右から左から見るんです。押してもだめなら引いてみな、と発想を転換する――そうすれば多少はマシになる」
「自分を出そう出そうとする翻訳じゃなくて、抑えよう抑えようとする気持ちを持って翻訳をする。自分を抑えながら、読者のためにサービスをするんです。自分の知っていることを全部盛り込もうというような、過剰なサービスは逆効果ですから、ほどのよさを会得していくことです」
「わたしの頃は、下訳や代訳を7、8年やるなんていうのは当たり前の時代でね。いまの人たちは1年半たてば一人前になれると思っているし、なれなきゃ嫌なんだ。確実性を求めたり、結果を求めたりして、辛抱がない。名前を出したい、答えを出したい、とね。それでいてある段階で難しい問題にぶつかると、すぐ『先生お願いします』とくる」
疑問に突き当たってから3年たったある日の古本屋で、突然答えにめぐりあうことだってある。その喜びを知らないなんて哀れだし、甘ったれている
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