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浜矩子さんに聞く グローバル・ジャングル化する経済社会で生き残る法

第一に、歴史的な大転換が起こったこと。第2次世界大戦後、地球上では、米国を盟主とする西側諸国と、旧ソ連を盟主とする東側諸国で、イデオロギーや政治経済体制が完全に二分されていました。この東西冷戦時代において、西側諸国は資本主義経済体制の下で経済競争を繰り広げていましたが、それはあくまでもいわば仲間うちの競争に過ぎませんでした。安全保障上の問題が浮上すれば、東側諸国を仮想敵として、西側諸国は即座に結束してきたのです。

ところが、ベルリンの壁が崩壊し、旧ソ連民主化が進んだことによって、それまでの東西冷戦時代は終わりを告げました。

もうひとつの原因は、技術革新です。やはり冷戦体制の終焉を機に、IT化の流れが一気に加速しましたね。

もちろん、グローバル化は今に始まった話ではありません。今回の前には2回、グローバル化の大きな波が、地球経済に押し寄せました。最初は15〜16世紀の大航海時代。そして2回目は、19世紀の産業革命です。ただ、今回のグローバル化が、前2回と大きく異なるのは、インターネットという、これまでにない情報伝達手段の登場によって、いうならば地球の規模が大幅に縮小したことです。

グローバル・ジャングル経済の下では、このように、遠くの国で起こった想像すら出来ない経済混乱、金融不安などの出来事が、そのまま私たちの生活に大きな影響を及ぼすということが、いともたやすく起こるようになるのです。

恐らく今後のポイントは、いかにして黄金の均衡点を見つけていくかということでしょう。

この座標平面上のどこに黄金の均衡点があるのか。それを探し当てるためには、トライ&エラーの繰り返しになりますが、グローバル度、ジャングル度がともに高いところに位置しているイギリスが、ひとつの参考材料になるはずです。

今の日本は、まだモノづくりの土台が残っているので、イギリスのように極端なグローバル・ジャングル経済へと突き進むようなことはないと思います。しかし、これまで築き上げてきた土台が無くなったら、その限りではありません。ヒト、モノ、カネのバランスをどこに置くか。そこに黄金の均衡点が存在するのです。

http://d.hatena.ne.jp/d1021/20090911#1252626553
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20090828#1251413513