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普天間問題は「常時駐留なき安保」への扉である ── 10年前の沖縄への想いを振り返る(その1)

日本側には「米国に見捨てられては大変」という冷戦思考が色濃く残っていて、他方米国にしてみれば、それを利用してこれまでの在日基地を既得権益として確保して、アジアからインド洋、中東に至るまでの展開のための一大戦略拠点として活用できればこんなにうまい話はない。このため、冷戦後の日本が本当のところどのような軍事的脅威に直面しているのかという「脅威の見積もり」は一度として冷静に分析されることのないまま、「北が危ない、中国が怖い」という情緒的な恐怖幻想に置き換えられてきた。

 だから、石破はじめ自民党の「米軍がいなくなればその分日本が独自防衛力を増やさなければならない」という議論はド素人なのである。

冷戦時代と"脅威"の量も質も同じであれば、日米両軍の戦力合計を同じ水準に保たなければならないが、その量が減じ質も変わっているのであればそれに応じてむしろ戦力を縮減し配置も見直す必要が生じて当然である。

 このあたりのことは、私としては13年前にほとんど議論し終えていることで、今更の感もあるのだが、世の中全般はそうでもない