そもそも、あなたの会社では どんな人材を求めているのですか? 〜多様な人材によって職場は活性化し、パフォーマンスは上がる|なぜ職場で人が育たなくなったのか|ダイヤモンド・オンライン
「一つのモノサシ」で計り続けた結果、職場は人が育ちにくい環境になってしまったのではないでしょうか。
一握りのプロフェッショナルが流動して、業種を問わず企業業績を立て直し、そして去っていく。そこまで高度なプロフェッショナル・スキルを持たない、しかし無能ではない多くの社員はそのサポートに回り実行部隊になり、ルーチンワーク、バックアップ業務は、次々に非正規雇用のワーカーに割り振られていく。
その時、企業は一定のパフォーマンスを上げ続ける「成長する組織」になっているでしょうか。ビジネスマンは働きがいを見出し、幸せと豊かさを感じることができるでしょうか。おそらく経済的にもマインド面でも、いま以上にビジネスマンは階層化し、その階層は固定化することになるでしょう。企業のパワーはどうなっているか、予測がつきません。
「MBAを持っているわけでもなく、英語が堪能なわけでもない。彼女の能力って、知らない領域の業務でも、自分で調べて、なんとか処理してしまうことにあるわけ。そういう意味ですごく優秀なんだけど、転職マーケットでは評価されない」
いま、多くの企業は即戦力を求めているはずですが、そこでは強烈な営業実績であるとか、資格の有無だとか、計量可能な能力だけが採否の判断基準になっているように思われます。
連載の初めでも述べましたが、バブル崩壊後の20年の間に、企業経営にとって人材はコストとしてのみ計られるようになりました。パーソナリティは、ほぼ評価の対象になりません。考えてみれば、職場が殺伐としてくるのは当然です。
そのように一つのモノサシで、利益を生み出すハイ・パフォーマーだけが評価されるような企業文化が広まる一方、企業はブレークスルーを実現できなくなり、冴えない状態が続いています。
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20100802#1280752851
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20090131#1233365293