しかし、囲い込みの思惑とは裏腹に、対話集会では首相が新人議員に突き上げを食う場面が、しばしば見られるのが実情だった。
「衆院の解散時期が、代表選の争点であるかのような発言があちらこちらから聞こえている。少し違うのではないですか!?」
午後の部で勝又恒一郎衆院議員(47)が、面と向かって首相を批判した。午前の部で首相が3年後の衆参ダルブ選に言及したり、有力閣僚らが「首相が代われば9月解散だ」とのささやき戦術をとってきたことが、勝又氏の念頭にあった。
さらに午前の部でも、福島伸亨(ふくしま・のぶゆき)衆院議員(40)が、「6月は菅さんを一生懸命支持したが、今回は迷っています」と発言すると、数人の議員から「そうだ! そうだ!」の合いの手。ここで“イラ菅”の顔をのぞかせた首相は、ギロリと福島氏をにらみつけたが、グッとこらえて「うん…」と言葉少なに答えた。