アメリカ財務省によりますと、去年１０月からことし９月までの２０１０年度の財政赤字はおよそ１兆２９４０億ドルで、２年連続で１兆ドルを超えました。これは、景気の低迷が続くなかで、前の年に続いて所得税などの税収が低調だったことや、失業保険や医療保険関連の歳出が多かったためです。
ガイトナー財務長官は「政府が金融機関などに投じた資金は徐々に返済されてきているものの、景気の本格的な回復や金融危機で生じた長期的な赤字の克服にはまだ時間がかかる」というコメントを発表しました。
オバマ大統領は４年間の任期中に財政赤字を半分に減らすという目標を掲げていますが、実際には巨額の財政赤字が重くのしかかっており、引き続き難しい政策運営を迫られることになりそうです。
