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仙谷官房長官の仕事ぶりについて

昭和53年、大平正芳内閣が成立し、私が内閣官房副長官に任命されたときのことだ。まだ当選2回、39歳であった私に、総理就任前に内閣官房長官などを歴任し、首相官邸の権力というものに精通していた大平さんは、こう言われた。


 「加藤、決して官邸にいる間は各役所の仕事に手を出すな。どの役所が処理を頼んでくる案件も、即時に各役所・大臣に突き返せ。官邸の力を使えば、解決はたやすい。官邸はそれほど強い権力だ。だからこそ、みんな頼んでくる。それを全部引き受けていては身が持たず、仕事も雑になる。突き返しているうちに、どうしても官邸で調整し決断してくれという案件だけが少数選ばれて上がってくるはずだ。それを処理するくらいが首相官邸の正副官房長官の能力と時間の限界だ。決して自分から手を出しちゃだめだよ」