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【松本浩史の政界走り書き】首相退陣?衆院解散? 迷走やまない菅政権の前途やいかん

今年の政局は、3月と6月ころにヤマ場を迎えるのではないか−。永田町でささやかれている見立てによって今年の政界カレンダーを占えば、そういうことになる。

 ある政府関係者によると、首相は昨年12月上旬、米軍普天間飛行場沖縄県宜野湾市)の移設問題やら、諫早湾干拓事業長崎県諫早市など)にかかわる福岡高裁への上告断念やら、23年度税制改革の焦点である法人税の実効税率引き下げやらで、支持率を回復させることに並々ならぬ意欲を示していたらしい。


 ところが、どれもこれも決定的な有効打とはならず、この関係者は後日、「首相にとっては、『3つの誤算』になってしまった」とこぼしていた。

 つまるところ、菅体制に伏在している、その場しのぎで戦略性がなく、実に押しつけがましい体質は、「次を見越した一手」なのかどうか、見極めにくいのだ。

 ただただ小沢氏が嫌いで、そのうえ、「小沢問題」を政権浮揚に結びつかせたい本音が透けている。首相たるもの、与党の党首たるもの、恨みや憎しみを買うよりは、畏怖されなければならないのに、首相がしていることは、小沢氏の憎悪を誘発しているだけで、むしろ政権基盤を揺さぶっており、怨念という消しがたい青白い火を足元につけてしまった。

 いわんや、4月に統一選を控え、さらには衆院解散・総選挙の可能性さえささやかれるのに、小沢氏が政倫審に出席したからといって、やすやすと野党が審議に応じるとは、にわかに信じがたい。

4日には年頭の記者会見を開くという。視界不良の政権運営を迫られる首相が、どんな方針を表明するのか。作り笑いを浮かべながら、けれん味たっぷりの弁舌をするのだけは勘弁してもらいたい。