https://d1021.hatenadiary.com
http://d1021.hatenablog.com

「日本一新運動」の原点(36) ── 菅首相の憲法政治否定言動は病的である

 驚いたのは、菅首相の年頭記者会見だ。元旦に、首相公邸で開いた新年会に顔を見せた国会議員が45名と、小沢邸の120名に比べて著しく少なかったため、用意した弁当が150個も余ったという情報が流れたことが頭にきたのか、終始、支離滅裂の会見であった。それを例によって、朝日新聞がその社説で『本気ならば応援しよう』と論ずるに至っては、この国は完全に昭和初期のファシズムの道に突き進みだしたといえる。悪夢の再来である。「日本一新運動」の最大の目的は、日本のファシズム化を阻止することだ。

「平成の開国元年」だが、TPP(環太平洋パートナーシップ)について、「貿易自由化の促進や、若者が参加できる農業再生をやり遂げなければならない」と、言葉では誰もが反対できないデマゴーグを行っている。この政策は、米国の経済支配の中で生きていけという仕掛けがあることを知っておかねばならない。これこそが、さまざまな角度から検討すべきことで、6月を最終的な判断などとは米国の大統領選挙に利用されるだけだ。

昭和63年の消費税導入は、占領体制下で歪められた税制度を改革するという歴史的意義があった。竹下政権も政権保持のためという私欲はなかった。どうにか成功したものの、あろうことか、協力した野党要求の福祉増額予算を政治資金へ摘み食いした政治家がいた。

消費税制度の改革が必要なことは、その成立に深く関わった私は、誰よりもよく承知している。そのためには、行財政改革に対する官僚の意識改革が絶対の条件である。

財政再建を、取りやすい消費税に逃げ込もうとする官僚と、それを悪用する政治家たちを追放するのが、消費税制度改革の最低の前提である。

菅首相を弁護する仙谷官房長官の国会答弁は、まるで総会屋や裏社会を擁護するような態度であった。本来なら、マスメディアがこういった指摘をすべきことだが、それどころか巨大メディアの増長は、権力と結びついて情報社会を支配すべく暗躍を繰り返している。

 このメルマガを執筆中に寄せられた情報は、近く決定するNHK会長人事に、日本テレビの氏家会長らが、総務官僚OBなどを使って暗躍し、慶応大学の安西祐一郎前塾長を起用しようとしているとのことだ。安西氏は慶応大学の経営に失敗した人物であることは衆知のこと。要するに読売グループが先頭に立って、公共放送であるNHKに影響を与えようという狙いであろう。