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日米欧“同時”政策機能不全 債務危機と低成長で動転する 政治家たちの悲哀と求められる発想転換 ――モハメド・A・エラリアン PIMCO最高経営責任者 IMF元理事|ソブリン危機――歴史的難局の選択肢|ダイヤモンド・オンライン

 第四に、構造的問題に対して景気循環対応型の措置を選択することで、政治家たちは事態をいっそう面倒なものにしてしまっている。これもやはり、いま直面している尋常ならざる課題についての彼らの無理解ぶりを反映している。

 第五に、政治的な思惑(politics)が事態をひどく複雑化させている。その理由はシンプルだ。必要となる構造的対策には、ほとんどの場合、長期的なメリットの代償として直近の痛みを伴うからだ。政治家が毛嫌いするトレードオフである。次の選挙までの任期が短いとなれば、なおさらである。

 最後に、コミュニケーション面がひどすぎる。中期的な経済展望について、政治家がこれほどまでに明確なビジョンを示せないという状況はめったに見られない。この失敗によって、漠とした不安につながる不透明感がさらに強まっている。

政治家たちが従来の景気循環を軸とした考え方を離れ、今日の停滞の根底にある、より面倒で、しかし決定的に重要な構造的問題をもっと正確に把握し効果的に対処できるような考え方へとシフトしていくよう、私たちは求めていくべきなのだ。

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