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アメリカの大学生が必死で勉強する理由(その2) リーダーシップ教育の正体! なぜ企業が大学教育へ信頼を寄せるのか

 私が取材した範囲でアメリカの経営陣たちがアメリカの大学教育で評価しているポイントは以下の3つ。


1・圧倒的な読書量
2・読書で得た知識量を背景にした仮説検証訓練
3・リーダーシップ(自己&他者管理能力)

 学生は、哲学、科学、歴史等と幅広く、とにかく本や資料を徹底的に読まされる。アメリカでは大学教育をトランスフォーマーと呼ぶことがある。人間を変えていくプロセスのことだ。読書とはこちらから能動的に知識を獲得に行く行為。この“くせ"を徹底的に叩き込まれるのだ。その量たるや半端ない。専攻や大学により差はあるが、エールやハーバードの学部教員や学部生によると一回の授業の予習量は100ページを超える。

 この読書量で得た知識の活用方法も学ぶ。それが仮説検証である。多様な問題について、獲得した知識を用い、そこに自分で論理をあてはめ、自分なりにまず答えを出す。そしてそれを教員や同僚にぶつけ、さらに議論を深めていく。

 この読書と仮説検証訓練に加え、学生たちは多様なボランティア活動やスポーツ・芸術活動に励む。もちろん、パーティーや自身のアイデアを起業に結び付けようと必死になるものいる。これらをジャグリングのようにこなしていく。そして学生たちは前回、紹介した3-4時間睡眠となっていく。


 睡眠不足の中、各々の活動で最大の成果を出すべく自己と他者の管理能力を学んでいく。この自己・他者の管理能力のことをリーダーシップという。学生は、多くの活動の中で、自分で時間や労力を管理するとともに、他人を仕切っていく能力を磨いていく。

 他人の力を管理・活用しながら、大きな成果を出す。そして精神的にタフになっていく。これこそがリーダーシップに他ならない。