まず一つが『ヒューマンバリュー、人間の価値』ということです。
そのためには、Self discipline、つまり自己規律。そして責任を持つということ。そして他を思いやるという気持ちです。
宗教にはそれに伴う哲学的な背景というものがございます。どの哲学においても共通していることは『愛』であり、そして『慈悲心』であり、そしてまた『ゆるし』であり、そして『自己規律』であり、そして『正直であること、信頼をもたれる人間であること』であります。
先ほどから申し上げておりますが、やはり今の世の中というのは道徳的な考え方が欠如している世の中になっています。ですから、そういったシステムそのものに問題があるということです。あるいはまた道徳や倫理の誤用というものが見られると思います。だからこそ政治に関しても、どうしても汚れた政治になってしまいがちです。確かに政治というのは問題を解決する一つの方策というふうに考えます。しかし、政治を行う政治家の皆さんの心が倫理を持たない、あるいは道徳心を持たない心で行われれば、どうしてもそこに現れる政治というのは、汚れた政治になってしまいます。
- 作者: ダライ・ラマ14世,篠山紀信
- 出版社/メーカー: 世界文化社
- 発売日: 2011/11/08
- メディア: 新書
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